つのだじろう
「メギドの火@」(1977年4月10日初版発行)
「メギドの火A」(1977年5月10日初版発行)
「メギドの火B」(1977年6月10日初版発行)
収録作品
・「メギドの火」
単行本@
北斗一生は星城中学二年生。
全ての始まりは彼の腕時計の時間が逆回りしたことであった。
以来、彼の周囲では横断歩道上の自動車が消えたように見えたり、三人組の不良中学生が突如、姿を消したり、UFOを目撃したりと、奇怪な出来事が次々と起こる。
また、彼の左の方には北斗七星の形をした黒子ができ、更には、毎晩、彼の家の上にUFOが現れ、彼の額に光を当てる。
クラスメートたちは彼の話を信じてはくれないが、オカルト・マニアの少年だけは彼の話に興味を持ち、UFO研究家のキャンサー白鳥を紹介する。
だが、白鳥に宇宙人の実験用人間にされていると言われ、不安は募る一方。
そんな時、彼はUFOから「メギド」というメッセージをテレパシーで受け取る。
白鳥にもこの言葉の意味はわからなかったが、ある時、北斗は「メギドの火」を歌に歌っている少女を目にする。
少女にその意味を聞こうとした時、少女はトラックに撥ねられる。
少女の足にはカシオペア座の黒子があった。
その翌日、彼のクラスに星琴美(ニックネームは「ベガ」)という少女が転入してくる。
彼は琴美がUFOと何か関係があると考え、彼女に声をかけ、放課後、公園で会う。
そこで彼は彼女の秘密を聞き、彼女が宇宙人との「コンタクトマン」であることを知る。
そして、北斗もまた宇宙人からコンタクト・マンに選ばれていた…。
単行本A
北斗は「宇宙連合」による「地球計画」を教えられる。
それは、地球上から悪人を抹殺し、正義と平和を愛する人々だけが地球に住むようにするもので、そのために正義の地球人を「コンタクトマン」に指名していた。
しかし、これに反対する宇宙人たちもおり、彼らは「メギデロス」と呼ばれ、コンタクトマンを滅ぼそうと企む。
そして、キャンサー白鳥はメギデロスの一員で、北斗はしつこくつけ狙われる。
遂には、北斗の父親も白鳥の襲撃に巻き込まれ重傷を負い、北斗はメギデロスへの危機感を強める。
そんな時、彼はメギデロスの特徴を持った男を見かけ、その男が入ったビルに潜り込む。
だが、そこはメギデロスの支部で、コンタクトマンをメギドロスに変える実験が行われていた…」
単行本B
世界中のコンタクトマンは宇宙連合のサポートを受け、地球にはこびる悪を一つずつ消していく。
しかし、地球制服を企むメギドロスは各国が保有する水爆を爆発させ、更に、各国の軍部に内乱を起こさせる。
戦火は世界中に広がり、日本沿岸でも自衛隊とメギドロス軍との戦闘が始める。
コンタクトマンたちは集結し、メギドロスに対抗。
北斗と琴美は一般人を安全な場所へ誘導するよう指示を受ける。
コンタクトマンの活躍でメギドロスの掃討には成功するのだが…。
そして、迎える『メギドの日』とは…?」
・「狐狗狸伝説」(単行本B/「週刊少年サンデー」1975年47号)
「黒田貢は狐塚村の旧家を訪れる。
彼は狐塚家と遠い親戚で、休みの間、田舎でのんびりしようと考えていた。
だが、来た当日、当主の狐塚(こづか)庄左エ門が変死する。
庄左エ門は庭の隅にある稲荷の祠の前で、獣のようなものに喉笛を噛み切られていた。
葬式が行われるが、家族にしろ村人にしろあまり悲しんでおらず、貢は奇妙に思う。
また、庄左エ門の妻の老婆によると、これは「たたり」らしい。
一人娘の則子は、庄左エ門がこういう死に方をすることは皆、わかっており、狐塚家には先祖代々呪われた伝説があると話す。
寛永十五年(1638年)、狐塚家の先祖、狐塚庄兵エがこの地に移り住み、狐塚村をつくる。
その目的は、豊臣家の隠し財産を手に入れることであった。
庄兵エの友達に隠し財産を埋めるのを手伝った者がおり、彼は財宝の一部を持ち逃げするも力尽き、財宝をこのあたりに埋め、この地にあったお稲荷さんに加護をお祈りしてから、里へと帰る。
これを知った庄兵エは友人の一家を殺害し、稲荷のあった所に家を構えたのであった。
ところが、庄兵エを始めとする狐塚家の人々は財宝を探そうとするも、ことごとく怪死する。
そして、これは狐の呪いだと代々語り継がれてきたのであった。
だが、貢はこれは伝説を隠れ蓑にした計画的殺人だと考える。
怪しいのは、三年前に狂った祖母で、彼女は一日中、蔵にこもっていた。
彼は祖母がトイレに行った隙に蔵に入り、夜を待つ。
蔵には地下室があり、降りたところに祭壇があり、その前には狐の生首があった。
古文書には『狐狗狸の呪い』について書かれていたが…」
「メギドの火」はオカルト漫画の大家、つのだじろう先生が「ハルマゲドン(世界最終戦争)」に真っ向から挑んだ作品です。
超能力、UFO、宇宙人、そして、ノストラダムス…とオカルト漫画でお馴染みの要素が勢ぞろいしており、あまりにノン・ストップなストーリーはアクセル踏みっぱなしで読んでいると頭がクラクラしてきます。
そして、迎えるB巻では人類滅亡がスペクタクルに描かれ、全く救いのないラストを迎えるのが、1970年代らしいかも…。
とりあえず、読んだ感想としては、「宇宙連合」の宇宙人はバカ過ぎ。
悪を滅ぼせば地球が平和になる…と主張しておりますが、どんな人間にもそれぞれ「理由」というものがありまして、「原因」を考慮せず「結果」だけに目を向ければ、人間は誰しも「悪」からは逃れられず、その結果、人類は滅亡せざるを得ません。
そのあたりの思慮の浅さが作品を歪にしているように私は思います。
でも、やっぱり、B巻の怒涛の展開は本当にド派手で面白いなあ〜。
ちなみに、星琴美、突然、いなくなるけど、トラックと一緒に消えたのか?
2026年2月7〜9日 ページ作成・執筆