さがみゆき「墓を掘る少女」(1976年12月25日発行/黒94)
「台風の通過後、北大路家の屋敷の庭にある石垣が崩れたところに、洞穴が現れる。
双子の姉妹、北大路あゆみと京子はその洞窟に入ってみるが、奥に扉があり、その向こうにはお札を貼り付けた棺があった。
あゆみが父親を呼びに行っている間に、京子は棺のお札を破ってしまう。
あゆみが両親と戻ってきた時には、姉は死体となっており、棺の中から着物姿の不気味な女性が現れる。
その女性は鋭い犬歯をむき出しにしてあゆみを襲うが、落ちていたかんざしで心臓を刺し貫かれると、腐乱死体へと変わる。
あゆみの両親はあゆみにこのことは絶対に秘密にするよう固く命じ、その洞窟を塗りこめて、姉は死因を心臓発作として葬式を出す。
三か月後、あゆみがベッドでこのことについて思いを巡らしていると、墓に埋葬されたはずの京子が現れる。
京子は吸血鬼となっており、あゆみは首から血を吸われてしまう。
次の夜、あゆみは姉が吸血鬼なのかどうかを確かめに墓場へ行き、姉の墓を暴く。
そこには今もなお生前と変わらない姉の遺骸があった。
吸血鬼であることがはっきりして、慌てて埋め直すものの、京子が目を覚ます。
悲鳴を上げて、気絶したあゆみが目を覚ますと、そこはお寺であった。
あゆみの悲鳴を聞きつけて、寺に住む人々があゆみを寺に運び入れてくれたのであった。
そこの和尚が語る、北大路家に先祖の琴姫さまにまつわる呪いとは…?」
黒枠単行本(未入手)の文庫版です。
2017年4月26日 ページ作成・執筆