さがみゆき「血みどろの怨み」(1985年11月16日発行/青108)
「信州(長野県)の野台山へキャンプに来た若者四人組。
村人が止めるのも聞かず、彼らは夜、村はずれの荒れ果てた城へ肝試しをする。
が、その城で四人は女の幽霊に遭遇、二人が死亡、鶴田純はガールフレンドの中原園美を城に置き去りにして、地元のおじの家に逃げ込む。
しばらくして、園美は純を追ってやって来るが、その場で意識を失い、一晩中うなされる。
城で死んだ二人は村人達によって事故死と処理され、園美の様子もどこかおかしい。
それもそのはず、園美の背後に、城で会った女の亡霊が憑りついていたのであった。
女の亡霊は純に、村に住んでいる一条由加里を屋敷から城へ連れて来るよう命令する。
二百年の時を経て蘇った、滝姫様の祟りとは…?」
男にはどうにも描けそうにない、女同士のバトルの凄まじさを描いた作品。
嫉妬に狂った姫君が殿の寵愛を得た女中に凄惨な拷問(注1)を加えるサディズムが見どころではありますが、嬲り殺しにされた女中の亡霊が女の意地を見せるあたりも、ガッツ満点でいいです。
ちなみに、この作品の旧題は「骨よせの死女」でありますが、「野ざらしにされていた骸骨が夜になると、ひとりでに寄り集まって合体する」シーンを「骨よせ」と表現したものと思われます。
とは言え、テキト〜に描かれた骸骨はちっとも強そうに見えません。(朝日を浴びると、すぐにバラバラになります。)
ダメージを受けて、骨が外れても、ボタン連打で落ちた骨を回収できる「Mr BONES」(注2)を見習って欲しいところです。
・注1
灼熱の鉄棒で片目を焼き潰すというのは、いばら美喜先生の「刀の錆」(貸本/東京トップ社)でもやっていましたが、元ネタがあるんでしょうかね。
南條範夫の残酷時代劇あたりなのかもしれませんが、全く興味の範囲でないので、わかりません…。詳しい方の検証を待つばかりです。
・注2
今となっては15年以上も前の話となりますが、セガ・サターンというゲーム機がありました。
アクションやシューティングのジャンルで硬派な名作を数多く出しましたが、RPGやアドベンチャーのジャンルに(メガドライブ同様)恐ろしく弱く、結局、最後は美少女ゲームを乱発という、PCエンジンと同じ轍を踏んで、消えていきました。
そんなちょっぴり不遇なゲーム機であるセガ・サターンは、(これまたメガドライブ同様)ヘンな洋ゲー(外国のゲーム)も幾つも出しておりました。
個人的にすぐに思い浮かぶのは、この「ミスター・ボーンズ」、ミミズが主人公の「アースワーム・ジム2」、スポーツ用具で武装した小人達がワケわからん敵とバトる「スリー・ダーティー・ドワーブス」etc、etc…であります。(「クーリエ・クライシス」もありますが、プレイ・ステーションで出ていますので、割愛。)
「ミスター・ボーンズ」というゲーム、バカゲー好きの間では有名でして、主人公はガイコツです。
ガイコツと言いましても、「正義」のガイコツでして、死体を生き返らして悪事を企むアフロ親父と戦うというような内容だったと思います。(記憶を頼りに書いてますので、間違いがあるかもしれません)
「ギター・ソロ」とか楽しいミニ・ゲームがあったりするのですが、難易度は高く、氷上を走る面で挫折しました。
クリアできなかったからというワケではないのですが、セガ・エンタープライズの皆さま、セガ・サターン本体をリニューアルして発売してもらえないものでしょうか。
折角、当時集めたソフトがこのままでは腐っていくだけなのは、勿体ない話であります。
最大のネックだった脆弱なメモリーとボタン電池仕様を改善して、ついでにドリームキャストのゲームにも対応したゲーム機を出していただければ、快哉を叫ぶゲーム・ファンは多いと思います。
もしも「NEW セガ・サターン」が発売されたら、百時間以上プレイしたデータがとんだ「仙屈活龍大戦 カオスシード」(未クリア)と、これまたデータがとんで、折角集めたエロ写真が見れなくなった「美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語」を速攻再プレイしますね。
ゲームを「売りっぱなし」するのではなく、こういうかたちでフォローしていただければ、幸甚の至りであります。
とか何とか言って、プレイするのは「アイドル雀士スーチーパイremix」(史上サイコーの(脱衣)麻雀ゲーム!!)だけかもしれませんが…。
平成27年12月31日 ページ作成・執筆