杉戸光史「妖怪百の目少女」(1986年6月16日発行/青121)

「川辺範子は家族旅行で、松原へ出かける。
 彼女が、兄の和雄と観光していると、双子松の前で幽霊らしき女性を見る。
 その後、二人は双子松の上で変死体を発見、更に、その腐乱死体には血が一滴もなかった。
 警察での事情聴取を終え、宿に戻った範子が風呂に入ると、双子松の前で見た女性に襲われる。
 女性は松の樹肌のような手を伸ばし、範子を押さえこみ、牙を剥いたところへ、宿の従業員がやって来て、事なきを得る。
 範子が風呂から上がると、兄は、その女性と知り合って、ほくほくしている最中であった。
 天女の間に宿泊する女性は、先程の化け物に間違いないと範子は確信する。
 その夜、どこかに出かけようとする和雄を、偶然目を覚ました範子は後をつける。
 すると、天女の間から悲鳴が聞こえ、鍵が開いていたので、範子は部屋に入る。
 そこは使われている形跡のない部屋で、襖を開けたところには、天女の絵が飾られてあった。
 範子が訝っていると、絵の中の天女が範子に襲いかかってくる。
 この天女の正体とは…?」

 黒枠版からの再刊であります。
 「表紙は書き直したせいで、卑猥さが倍増。」と「まんだらけトラッシュ ひばり書房HC以降」(注1)にて書かれておりますが、私も同意見です。
 やはりエロ劇画を描きまくっていたために、自然とそういうオーラが出るようになったのでありましょうか。

・注1
 p22のマニア館の國澤氏の文章より勝手に引用。

2017年4月25日 ページ作成・執筆

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