川島のりかず「殺しても生きてる女」(1986年2月6日発行/青115)

「今泉夕季は登校の途中、車に轢かれそうになったところを、一人の女性に助けられる。
 今泉一家は 小川八重と名乗る女性を命の恩人として歓待するが、女性はそのまま、家に居座ってしまう。
 しかも、思春期真っ只中の兄は八重の肉体の虜となり、彼女に意のままに暴れまくる。
 近所での醜聞になるので、警察沙汰にもできず、困り果てた今泉一家は小川八重の殺害を計画。
 家族旅行に出た時に、人気のない海岸で岩で女の頭を砕き、夜、死体を海に遺棄する。
 疲れ果てた一家が家に帰った時、死んだはずの小川八重が家族を待っていた…」

 恐らく、川島のりかず先生のヒバリ・ヒット・コミックス第十五冊目です。
 このマンガは、ヒバリ・ヒット・コミックスの中で最も性描写がキツいマンガの一つです。(pp36〜41に子供向けマンガとは思えない描写があります。)
 中学生を「腎虚」寸前に追い込むとは…まこと、魔性の女と言うべきでしょう。
 子供の頃に、うっかりこんなマンガを読むと、斯様な厚化粧の女性に確実にトラウマを刻印されること必至です。
 また、魔性の女に振り回される家族の困惑と苦悩、憔悴をリアルに描いておりまして、あまり読み返したくないという、澱んだ暗い印象のみ残ります。
 こういうマンガって、ありそうでなかなかないのでは…?

 ちなみに、カバーの内側に、意気揚々とピース・サインを決める、なかのゆみ先生の写真があります。
 この写真はあまり見ないような気がします。

 
平成27年1月9日 ページ作成・執筆

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