川島のりかず「ミイラ少女の怨み」(1988年10月16日発行/青253)
「トコは登校の途中、着物姿にランドセルという格好の少女がトラックに轢き殺されるのを目の当たりにする。
が、転校生として紹介されたのは、死んだはずの少女だった。
彼女の名はお七といった。
翌日、トコが登校すると、誰もお七のことは記憶にないと言う。
訝るトコは、下校途中、お七の姿を見つけ、後をつけるが、その先には「お七の墓」があった。
遂に、お七の家を突き止めるが、トコはそこで様々なワケのわからない怪現象に襲われる。(実際、ワケわかりません…。)
意識を失ったトコが我に返った時、側にお七と大柄な男の姿があった。
トコとお七と、大柄な男は過去に関係があり、お七はトコへの復讐のために現われたのだった。
何のことやらワケのわからないトコにお七は説明する。
前世…江戸時代。
お七は、わがままな庄屋の娘。トコは貧しい百姓娘。大柄な男はタロといい庄屋の家の使用人。
大水の度に流される橋のために人柱を立てることになり、祈祷師は白羽の矢を射る。
その矢は庄屋の家に刺さっていた。
嫌がるお七を助けるため、タロはお七をカゴに隠して、逃亡を試みるが、失敗、お七は人柱となる。
土中に埋められたお七に、瀕死のタロは、トコが自分の家に刺さった白羽の矢を庄屋の家に射ったと話す。
そして380年後、トコが生まれ変わった時、復讐を果たす為、お七の怨霊が蘇えったのだった…」
このストーリーでは想像つかないかもしれませんが、テーマは「愛」です。
前半の無駄なバッド・トリップな部分をはしょって、江戸時代のストーリーを充実させたら、佳作になったかもしれません。
惜しい作品です。
平成27年1月3日 ページ作成・執筆