さがみゆき「ミイラ死美女」(1983年1月6日発行/青166)
さがみゆき「血に炎える死美人」(1986年10月16日発行/青132)
「売り出し中の怪奇作家、木戸坂純一のもとに届いた荷物。
その中身は女性の着物と、分厚い手紙の入った封筒であった。
手紙には、その着物にまつわる、世にも恐ろしい由来が書かれていた。
時は明治に遡る。
富士の裾野に屋敷を構える染井家。
そこの娘の鈴子は稀に見る美貌の持ち主で、鈴子自身も己の美貌に酔いしれていた。
そんな鈴子に惚れた、大金持ちの息子、源吉はあらゆる手を尽くして、鈴子を嫁に迎え入れることに成功する。
が、鈴子の関心はただただ自分の美貌を維持することのみ。
そのうち、鈴子はかおるという女児を産む。
しかし、鈴子は自分の赤ん坊には関心のかけらも示さず、出産により衰えた美貌を気に病むばかり。
源吉はかおるをよその家に預け、育ててもらうが、かおるが年頃になった頃、源吉が死去。
かおるは実家へ母親を訪ねに行くが、そこには以前と変わらぬ美しさを保った鈴子が住んでいた。
その夜、かおるは鈴子が花嫁衣裳らしき着物を手にして出かけるのに気づく。
後を追うが、いつの間にやら鈴子は見知らぬ老婆となっていた。
かおるが訝っていると、悲鳴が聞こえ、血の跡を辿るうちに、洞窟の中に入り込む。
そこには死体が幾つも転がり、先程の老婆がいた。
老婆は死体から流れ出る血を着物に浸し、その着物を羽織ると、若々しい鈴子へと変貌する。
血を吸った花嫁衣裳の着物が、かおるの母親、鈴子の若さの秘密であったのだ。
このことを手紙で読んだ木戸坂純一は、妹の純子と、女優桜井静香と共に、現地に向かうのだが…」
当時の怪奇マンガらしく、突っ込みどころは多いのですが、それなりに楽しめます。
何はともあれ、「ゲテモノ」料理の描写に尽きるでしょう。(蛇を頭から丸かじりするシーンは素晴らしいです。)
「美容食=ゲテモノ」は山咲トオル先生も描いておりましたが、この作品にインスパイアされたのでしょうか?
・備考
ネットカフェにて使用されたもので、防犯タグやスタンプあり。
平成27年12月20日 ページ作成・執筆