川島のりかず「狼少女のミイラ」(1985年12月6日発行/青109)

「普通の人間が人狼となって人肉を食い漁るという奇病が流行る村。
 村が土砂崩れにあった際に、生き残ったのは奇理絵とその父、そして、娘の知り合いの少年、ヨシオだけだった。
 父娘は都会に出て、普通の生活を始めようとするが、父親が奇病を発症。
 奇理絵は、父親をある洞窟に隠すものの、彼女の同級生に洞窟の居場所を知られてしまう。
 奇理絵が止めるのも聞かず、中に入る同級生達だが、一人また一人と無残な死体となって発見される。
 脱出を図る彼らだが、急な落盤により、人狼と化した奇理絵の父親は死亡、彼らは閉じ込められる。
 そんな最中、ヨシオは奇病を発症、生き残った少年達を食い殺し始める。
 ヨシオと共に、最後まで生き残った奇理絵も奇病を発症するが…」

 推測ですが、川島のりかず先生の第十四作目です。
 当時はスプラッター映画の全盛期でありまして、そういう時流に影響を受けたであろう残酷描写に懐かしい香りを感じます。
 ストーリーもそれに負けないくらいの陰惨さでありまして、洞窟内での逃走劇、そして、閉じ込められてからの飢餓地獄と、読んだ子供にはかなりきつかったのではないのでしょうか?
 欲を言えば、狼少年と狼少女のバトルをもうちょっと頑張って欲しかったです。
 ちなみに、ラストはハッピーエンド…なのか…?

平成27年1月3・4日 ページ作成・執筆

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