杉戸光史「妖怪三つの目屋敷」(1985年6月16日発行/青70)

「川上清香は、夜道で、額に目のある女性を目にする。
 翌日、その三つ目女と再会するが、彼女は、転校生の沢本美也子の姉であった。
 清香は、ボーイフレンドの川上義宣に相談するものの、美也子もその姉も額を髪で隠しているために、証拠がない。
 その帰り道、清香は、沢本美也子の姉が人を殺している場面に出くわす。
 美也子の姉からどうにか逃がれ、義宣と共に、殺人現場に戻るが、死体はどこにもない。
 一週間後、清香と義宣は、美也子から誕生パーティに招かれる。
 美也子の身辺を探るため、二人は出席するが、美也子の額にホクロがあることが明らかとなる。
 拍子抜けした清香は、パーティの途中、トイレに行こうとしたところ、ドアの影に潜む、禿頭の中年男性に出会う。
 彼は清香を「村長に命じられてやってきた刺客」だと決めつけ、カツラを取ると、彼の額には目があった。
 清香はパニックを起こし、悲鳴を聞いて駆け付けた義宣がヌンチャクで男を撃退。
 しかし、美也子も執事も、清香や義宣の言うことを笑い飛ばし、全く信じようとしない。
 その夜、清香と義宣は謎を明らかにすべく、裏山からひそかに館に接近する。
 すると、茂みの中に、清香を襲った、三つ目男の刺殺死体を転がっていた。
 その時すでに、彼らは、美也子、その姉、執事に取り囲まれていた。
 彼らの正体とは…?」

 黒枠単行本ではタイトルは「怪談三つ目」(未入手)。
 詳しい事はよくわかりませんが、オカルト・ブームの際に、「第三の目」(調べたら、脳の松果体とか第六チャクラとか、いろいろと出てきます/注1)をテーマに描かれたのではないでしょうか?
 とりあえず、「三つ目はとおる」の写楽と同じく、三つ目族は超能力を持っているけど、性格にはいろいろと難がある模様です。

・注1
 「三つ目」と聞いて、個人的にすぐ思い浮かぶのは、手塚治虫先生の「三つ目がとおる」(和登さん、サイコー!!)。
 あと、しきはるみ先生の貸本怪奇マンガに「三つ目少女」という作品があったはずです。
 約十年前、ヤフオクで競り負けましたが、以来、その本を目にしたことがありません…。(もうちょっと踏ん張れば良かったなあ〜。)

 脱線ついでに、「松果体」と言えば、スチュアート・ゴードン監督「フロム・ビヨンド」ですよね!
 と言いつつも、ビデオで観たのは二十年以上前ですので、内容をほとんど覚えていない。再見しなくちゃ。(その前に、原作のラヴクラフト「彼方から」も読まなくては!)

2019年7月9日 ページ作成・執筆

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