司孝平「魔女が地獄を呼んでいる」(190円)
「美濃の国(岐阜県)。稲葉山城。
城主は大友采女(うねめ)で、家老は、空木又之丞、猿橋右近、乙島外記、葦辺進三郎、久地主水の五人。
ある日、空木又之丞は、猿橋右近から、ある秘密を聞かされる。
御当家の重宝である横笛の黄金丸には、巨万の財宝の在処が隠されているというのであった。
気になった又之丞は、夜、笛を確かめに城を訪れるが、その場を城主の大友采女(うねめ)に見つかり、殿を斬殺してしまう。
更に、逃げるところを、家老の乙島外記に見つかってしまい、結局、又之丞は切腹となる。
又之丞が切腹している時、猿島右近から笛のことを知らされた外記は、空木家から笛をひそかに持ち出す。
一方、又之丞の娘、浪乃は、父親の仇を討つため、乙島外記の屋敷に忍び込むが、既に外記は何者かに殺されていた。
外記の息子、乙島兵馬は、浪乃が父親を殺したと思い込み、彼女を追う。
その間に、猿橋右近と久地主水は、外記のもとから笛を盗み出すも、今度は久地主水が変死する。
持ち主に不幸をもたらす笛の秘密とは…?
そして、浪乃と兵馬の前に現れる、謎の女の正体とは…?」
「魔女が地獄を呼んでいる」というタイトルに、表紙の郷ノン(「魔女っ子メグちゃん」のライバルの魔女/注1)似のキャラとくれば、これは期待せずにはいられません!!
というワケで、ワクワクしながら、読んだところ、この表紙のキャラは全く作中には出ておらず、読後感は、しょぼ〜〜〜ん…。
あまりガックリきたので、内容の解説なんか、もうどうでもいいです。
わかりにくいストーリーで、ラストの説明もわかるようなわからないな感じ。
詰まるところ、亡霊の復讐譚なのですが、無関係な人間が何人も殺されたり、傷ついたりしているので、個人的にはイマイチに思います。
・注1
郷ノンは有名なキャラなのに(下手すりゃ、メグちゃんよりも人気があります)、他作品で、似たようなキャラ、あまり見たことがない気がします。(私が知らないだけかもしりませんが)
とりあえず、「青色のパンツ」が最も似合うのは、彼女以外にないでしょう。
・備考
パラフィン紙、剥がし痕あり。糸綴じあり。後ろの遊び紙、裏表紙や後ろの見開きに貸本店のスタンプ押印。
2020年7月9日 ページ作成・執筆