一綺サチア「魔女のDNA」(1998年8月8日第1刷発行)
収録作品
・「魔女のDNA」(「恐怖まんが666」1997年8月号増刊掲載)
「媚動透夜は「魔女の血」を引くと噂される、真っ赤な髪をした男子高校生。
優等生の華嶋佑女(かしま・ゆな)はセクハラ教師から助けられたことをきっかけに彼に興味を持つ。
ある時、佑女は図書室でオカルト・マニアの奥村不二臣が媚動に執拗に絡んでいるのを目にする。
奥村は媚動を崇拝しており、黒魔術の儀式でサタンと契約し、媚動のようになることを望んでいた。
佑女が茫然とその光景を見ていると、突如、図書室の窓ガラスが割れる。
媚動は佑女をかばい、佑女は彼に抱かれながら彼の悲痛な過去を夢で見る。
目覚めた後、彼女はクラスに戻るが、そこで待っていたのはクラスメートたちの冷たい視線であった。
奥村は彼女が媚動と同じ悪魔だと扇動して…」
・「カルナバルイブ ―魔女のDNA終幕―」(「恐怖まんが666」1998年5月号増刊掲載)
「教室での惨事の後、佑女に「魔女のDNA」が覚醒する。
しかも、彼女は媚動透夜の子供を身ごもっていた。
彼女は佐伯響佳という女性に監禁され、五か月後に出産するが、赤ん坊は悪魔の力を発動し、医者たちを殺害。
彼女は子供を連れて逃走し、クリフというドイツ人とのハーフの少年に助けられる。
クリフは佑女の小学生の時の友人であるメグミと親戚で、メグミは佑女を匿うが、実は彼女は奥村不二臣のスパイであった。
奥村は「魔女のDNA」に覚醒した者を「緋の悪魔(ブラッディ・デビル)」と呼び、「魔女集会」というサイトで「緋の悪魔」への恐怖を多くの人に植え付けていた。
彼は佑女の赤ん坊をさらい、救世主が降臨するための供犠に生贄に捧げようとする…」
・「赤い蜜」(「恐怖まんが666」1996年8月号増刊掲載)
「女子高生を狙った連続猟奇殺人事件。
被害者は首を切断され、その首は「サロメ」のように銀の皿の上に置かれていた。
そして、被害者の名前は二人とも読み方が「みゆき」のため、桜井みゆきは第三の犠牲者になるのではないかと噂される。
親友の早瀬玲奈は気の弱いみゆきを励ますが、みゆきの彼氏の藤本薫は事件に怯え彼女と距離を取ろうとする。
しかも、みゆきは彼の子供を妊娠しており、雨の日、彼女は流産してしまう。
その日の翌朝、彼女の家の玄関前に藤村の生首が置かれており…。
連続殺人事件の犯人は…?」
・「魔夏がゆらめくとき」(「学園恐怖伝説」1995年8月号増刊掲載)
「山咲菜緒子という女子生徒の死体がプールで発見される。
死体の喉はかき切られていた。
あざみがその犯人ではないかという噂が流れるが、その理由はあざみの彼氏の大塚恭に山咲菜緒子が接近していたからであった。
また、その噂を流していた里香子も池で首を切られた死体となって発見される。
あざみは犯人に心当たりがあるようなのだが…」
・「地獄くだり」(「恐怖まんが666」1997年10月号増刊掲載)
「小田切詩子は兄、隆の行方を求めて、山奥の上小仁村を訪れる。
小田切隆は四年前、弱冠二十歳にして日本人形作家として華々しいデビューを飾り、以来、人形創作の革命児として高く評価されていた。
しかし、半年前、精神を病んだ父親を刺したことをきっかけに彼は失踪。
そして、ようやく詩子は村はずれの小屋で兄と再会する。
だが、彼は、父親が危篤状態だと聞いても、東京に戻る気はなかった。
全てをあきらめきったような兄の姿を目にして、詩子は兄の豹変ぶりがどうも解せない。
彼の指先が青いこと、首の傷痕、兄に仕える如羅(きさら)という少年…等々、わからないことばかり。
その夜、彼女は村人たちが隆を「生きてる人間」ではないと話しているのを耳にする。
この村には人の生命を喰らう天女が宿ると言われる天女桜があり、二月のある夜、何百年ぶりに一斉に花を咲かせる。
その翌日、如羅が桜の下で自殺を図った兄を村にまで運んで助けたらしい。
村人たちは天女桜の復活を怖れ、花鎮祭を行うよう神主に要請。
一方、隆は如羅をモデルに作りかけの人形を完成させようとしていた…」
「地獄くだり」はなかなかの力作です。
天女桜だから、美少女の精が現れるのかと思いきや、思いっきり美少年なのは作者の趣味なのでしょうか?
2025年12月10日/2026年1月9・22日 ページ作成・執筆