北沢しげる「武者呪い」(240円/1969年頃)
「和子と医者の兄は、山村にある村岡の家を訪れる。
村岡の息子、英夫が原因不明の病気にかかったため、来るよう頼まれたのであった。
病気の症状は、昼間は何ともないが、夜になると全身がバラバラにちぎれるように痛み、村では同じ病気で三人亡くなっていた。
兄が早速、病院のカルテやらチェックし、病気を特定しようとする一方で、和子は夜中の謎の足音に不審を抱く。
ある夜、和子が英夫に付き添うと、亡霊が現れる。
亡霊は「鎧を返してくれ」と言い、亡霊の出現と共に英夫が苦しみ始める。
和子は鎧について調べようと、まず、同じ病気で死んだ人の遺族を訪ねると…。
この地には山のどこかで平家の落武者が死んだという伝説があるが、亡霊の正体とは…?」
北沢しげる先生は良心的な仕事をしておられますが、この作品はストーリーが弱く、イマイチです。
とにもかくにも、この村岡のオヤジはとんでもない奴で、他人が三人も死んでいるのに、息子の英夫が生き延びていたなんて信じられません!!
かつ、死んだ三人も偶然に鎧の部品を見つけたことが原因なのですが、鎧の部品が見つかる理由がこれまた釈然としません。
まあ、これを描いた時、北沢しげる先生は調子が悪かったのかもしれません…。
・備考
状態悪し。Y文庫仕様(カバー裏に新聞紙等による補修。表紙を本体から取り外し、本体を何らかの厚紙で覆っている)。糸綴じあり。本体、前の見開き、p1、p5、恐らく、鉛筆に寄る落書きあり。後ろの見返しに貸本店のスタンプと書き込みあり。
2022年1月25日 ページ作成・執筆