好美のぼる「死のハンドバック(注1)」(220円)
「正子は、質流れ品を売る古物屋の娘。
ある時、質流れ品のハンドバックを一目見て、すっかり気に入ってしまう。
ハンドバックに対する執着は並大抵のものでなく、彼女はすっかり自分のものにして枕元に置いて寝る。
その夜、ハンドバックからバラバラの手足と生首が這い出ると、合体して、女性の幽霊になる。
女性の幽霊は、殺された自分の死体を捜してと正子に頼むが、翌日から、正子は高熱で寝付いてしまう。
両親は正子からハンドバックを取り上げようとするが、どうしてもうまくいかない。
数日後、正子は急に起き上がり、バックの指示通りに進む。
彼女が着いたのは、下町の鞄作りの店であった。
店の男にハンドバックを突き付けると、男は恐怖に慄くが、その理由とは…?」
確か、唐沢俊一氏の本で復刻されていたはずで(本を未入手)、好美のぼるの貸本作品ではかなりの知名度があると思います。
終盤の怒涛の展開はまさに好美ワールド!!
また、巻頭の作品ダイジェストはあまりにも本編と違って、頭がくらくらします。(注2)
あと、巻末には、次回予告として「三本足の少女」の紹介があります。
「三本足の少女」…いろいろと気になりますね。
・注1
本当は「ハンドバッグ」なのでしょうか、「ハンドバック」の表記となっているので、それに従いました。
・注2
「まんだらけzenbu創刊号」の「怪奇漫画特集」で「死のハンドバック」が簡単に紹介されております。(p70)
「好美作品本に必ずついてる巻頭ダイジェストは本文との微妙な違いが楽しめます」とコメントされておりますが、実際は、絶句するぐらい、違います。
・備考
ビニールカバー貼り付け。p100あたりから下部に水濡れの痕が広がっている。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。
2021年10月2日 ページ作成・執筆