鈴原研一郎/北沢しげる「ルミはネズミ色?」(220円)
収録作品
・鈴原研一郎「ルミはネズミ色?」
「資産家の娘、容子は、継母とうまくいかず、身体も弱かったことから、別荘で静養する。
ことのきっかけは、彼女が、台所でネズミを叩き殺したことであった。
容子と共に暮らす、親戚の娘、ルミは、ネズミの大群やネズミの惨殺死骸を幾つも目にして、ネズミ・ノイローゼとなる。
ルミのネズミ・ノイローゼは容子にも伝染し、容子はこの屋敷が「ネズミの亡霊に呪われている」と信じるようになる。
容子の恋人で、心理学を学ぶ武彦は、ルミや容子からネズミ・ノイローゼを払拭しようとするものの、症状は悪化の一途をたどる。
容子の父親と相談すべく、彼は東京に向かうが、その夜、別荘では…」
心理学を応用したミステリーです。
納得できるかどうかは別として、意欲的な内容ではないでしょうか?
あと、黒髪キャラのルミがなかなかいいです。
・北沢しげる「怪?」
「鴨撃ちに来て、迷ってしまった、中年の男性。
彼は山中に山小屋を見つけ、裏口から中へ入る。
中には、先客として、眼鏡をかけたサラリーマン、医大付属病院の研究室に籍を置く学生、白髪の老人が焚火を囲んでいた。
四人は、朝までの眠気覚ましとして、こわい話をすることとなる。
眼鏡のサラリーマンが語るのは、引っ越ししたはずの、向かい部屋の娘が、夜中に現れた話。
医学生が語るのは、解剖に何度も立ち会ううちに、死後の世界という考えに憑りつかれた話。
老人が語るのは、火葬場の隠亡をしていた彼が、火葬の際、若い娘を見殺しにした後日譚。
そして…」
楳図かずお先生「怪談」(「のろいの館」収録)の影響をダイレクトに受けた作品です。
ただし、借りたのは設定だけで、作品中で語られる怪談は、小粒ではあるものの、作者の(多分)オリジナルです。
また、意外な結末も用意されており、楳図作品の単なる二番煎じではありません。
こんなところに、北沢しげる先生の漫画家としての「良心」を感じて、個人的にかなり好感を持っております。
・備考
ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。
2019年11月15日 ページ作成・執筆