古賀しんさく「死にもの狂い」(220円)
「私立探偵、二ノ宮新吾は、秘書の加奈とデート中、スケッチブックを持った男の子と知り合う。
少年は絵を描くことが大好きで、ことあるごとに、スケッチブックに絵を描いていた。
父親はすでにこの世にないらしく、新吾が少年を母親にもとに送ろうとした途端、少年は逃げ出してしまう。
新吾と可奈が少年を探していると、少年が見知らぬ男の車に乗り込むのを目撃。
新吾は車のナンバーを控え、警察に届け出るが、後程、その車の持ち主が変死していると連絡を受ける。
男の死体に外傷はなく、死因は不明。また、少年の行方も皆目わからない。
喫茶店で、新吾と可奈がこの事件について頭を悩ませていると、少年の母親を名乗る女性が現れる。
彼女は、少年は、亡くなった一人息子の亡霊なのだと話し、これ以上、少年を探さないよう告げて、立ち去る。
そんな時、新吾は、知り合いの車のディーラーから、外車のマーキュリーモントレーを得意先に運ぶよう依頼される。
新吾と加奈が目的地に向かう途中、豪雨のために、タイヤが埋まり、二人は近くのホテルに駆け込む。
そのホテルには、あの少年が、ひげ面の男と一緒に滞在していた。
男は、医学博士であった、少年の父親の弟子であり、少年には放浪癖があると説明する。
新吾も同じくホテルに泊まることになるが、その夜、少年と関わった客が次々と怪死。
この「小さな死神」の秘密とは…?」
「死にもの狂い@」にて再録されております。
なお、巻末の読者コーナーに「川辺フジオ」先生のファン・レターが掲載されております。
若かりし頃の川辺フジオ先生の熱烈さにほっこりしてしまいます。
・備考
ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。前の遊び紙に蔵書印が押してあり、それがp1に染み。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。
2018年1月19日 ページ作成・執筆