菅沼美子「マグノリアの天使」(1986年12月13日発行)
収録作品
・「マグノリアの天使」(藤木靖子・原作)
「イギリス。田園地帯に建つマグノリア女学院。
ある夜、退職した教師の代わりに、イングリットという美しい女教師が学院に赴任してくる。
彼女は非常に熱心な教師で、その人柄と美貌でたちまち皆から人気を得る。
だが、彼女の赴任早々、エレン=バートンという女生徒が喉を喰い破られ、失血死。
また、数日後には、イングリットが何者かに襲われ、肩に負傷する。
付近の村々で、若い娘を何人も失血死しており、この件も同じ変質者の仕業とみなされる。
しかし、女生徒のナネットは徐々にイングリットに不審を抱き始める。
イングリットの姉が、誰も生きて帰らないと言われる「死者の谷」で亡くなり、彼女自身も「死者の谷」を訪れていること。
言い寄る男性をことごとく拒絶する態度。
そして、厚化粧の下に隠された、赤いコウモリのアザ。
ナネットは、ひそかに想いを寄せるマーク先生にこのことを相談するのだが…。
イングリットの正体とは…?」
1970年代に少女漫画雑誌に連載された作品だと思います。
当時の読者の女の子達には怖かったのでしょうが、今読むと、まどろっこしい内容かもしれません。
個人的には、ストーリーよりも、ヒロインのイングリットの名前が、女吸血鬼役で有名なイングリッド・ピット(1937〜2010)を連想させて、ちょっぴり感慨深くありました。(偶然の一致?)
・「死をよぶ天使」
「幼い頃から、顔のアザがコンプレックスだったマリオンは整形手術を受けるものの、失敗。
彼女が入水自殺を図ろうとした時、サタニクスという名の御者に止められる。
サタニクスはマリオンを主人のルシファー伯爵の城に案内。
話を聞いた伯爵は、彼女の心と引き換えに、美しくすると提案し、彼女に薬を渡す。
マリオンは薬を使って美貌を得て、憧れのアドニスに接近する。
だが、心を奪われた彼女は、憎い相手、邪魔な相手を次々と死に追いやっていた…」
2019年3月25日 ページ作成・執筆