中岡俊哉・作/広永マキ・画「心霊治療の神秘!! 呪いの刃」
(1987年2月26日第1刷発行)

・「第一部 呪いの刃」
「永千恵子は通学途中、急に苦しみだし、救急車で運ばれる。
 久我医師が調べたところ、身体は健康そのものだったが、左手が異常に熱い。
 様々な角度から検査されるも、原因はわからず、更に、千恵子の様子も普段と変わる。
 彼女は検査を無駄なことと鼻で笑い、同室の女性患者が誤診だと自信たっぷりに指摘する。
 入院してから三日後、手の高温も収まったというので、千恵子は退院する。
 その夜、母親が気になって、千恵子の部屋に行くと、千恵子の顔が中年男性に見える。
 中年男性は目を光らせ、「アリゴーだ」と言うが、次の瞬間には、千恵子に戻っていた。
 以来、千恵子の周辺では不思議なことが次々と起こる。
 母親の切り傷を治したり、心臓発作を起こした老婆を蘇生させたりするが、その間のことは覚えていない。
 千恵子の話から推測すると、ブラジルの心霊治療師、アリゴーの霊によって命じられているらしい。
 久我医師は心霊治療が事実かどうか確かめるため、実験に協力してほしいと頼む。
 千恵子に憑依しているアリゴーは治療方法のない五人の患者を集めるよう言う。
 数日後、ある病院で医師達の立会いのもと、実験が始まる。  集められた患者は四人。
 アリゴーの診断は…?
 そして、五人目の患者は…?」

・「第二部 心霊治療とはなにか?」
「中岡俊哉氏による「心霊治療」の解説。
 心霊治療とは霊的病気を治すもので、すなわち、「幽体の不調」を治すことで「肉体の不調」をも治すことである。
 心霊治療の種類は三つあり
@除霊による方法〜憑依霊を取り除いて治療。遠隔治療も可。
A因縁解除による方法〜病気の原因が悪霊・怨霊の場合に行われる。長時間かかる。
B霊界医師による方法〜治療師に故人となった名医の霊が憑いて心霊治療や手術を行うこと。
 有名な心霊治療師には、エドガー・ケイシー(米国)、ジョン・ケイン(英国)。
 心霊手術師には、ブランシェ(国は不明)、ゴンザレス(国は不明)。
 また、変わり種としては、「水神信仰」をもって霊的苦悩や病気の人々を救うE・テマナガ(ブラジル)。
 なお、心霊治療師には詐欺師も多いので、金を巻き上げられないよう要注意。

 中岡俊哉氏本人がアリゴー氏と会見して、魚の目を心霊手術で除去してもらったというエピソードが何かほっこりします。
 このエピソード、漫画本編でも使われております。

2022年8月4・5日 ページ作成・執筆

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