曽祢まさこ「ダーク・クイーン」(1993年6月12日第1刷発行)
収録作品
・「ダーク・クイーン」(昭和62年「なかよし」恐怖増刊号・掲載)
「十二歳の菅野果林に弟の聖也が産まれる。
弟の世話をしているうちに、果林は、弟を付け狙う闇の勢力の存在に気づく。
(あまりマンガの中で説明はないけど)実は、聖也は【光の子】なのであった。
果林はなるべく弟のそばを離れずに、弟を守ろうと決意する。
また、果林の祖母が求めてきた、魔除けの御守も、邪まなものを近付けず、果林の支えとなる。
しかし、聖也に直接手を出せないことを知った闇の勢力は、からめ手を使い、果林の家族から取り込んでいく。
父親は徐々に人が変わったようになり、両親の不和で家庭は荒れていく。
そんな中、父親が突然、江崎工業に転職。
慌ただしく一家はN県柊市に移ることになるが、そこは土地も人もどこか陰湿だった。
その土地に馴染めない果林であったが、その土地の有力者の三男、江崎昇と知り合う。
家に江崎昇を呼び、聖也の相手もしてもらい、果林は楽しい一時を過ごす。
しかし、その町こそ闇の勢力の中心、ダーク・クイーンの本拠地であった…」
・「風の墓標」
「高原にあるホテルに一家で避暑に来た少年、リロイ。(1983年「なかよし」)
そこで彼は、クラスメートのアルビン=バーンズと出会う。
ホテルの近くには、彼の祖父の邸宅があった。
アルビン=バーンズは学校の問題児で、リロイは快く思っていなかったが、彼の屈託のない態度に誘われ、彼の秘密小屋へと足を運ぶ。
その小屋でリロイはバーンズの複雑な家庭事情や、彼の孤独な心のうちを垣間見る。
二人で霧深い渓谷を見に行ってから、リロイがホテルに帰ろうとすると、バーンズは彼を家にしつこく誘う。
あまりにしつこいので、リロイがバーンズを振り払うと、バーンズは倒れた拍子に、後頭部を岩にぶつけ、動かなくなる。
リロイは慌ててその場を逃げるが、ふとバーンズが悪戯をしている可能性に気づき、戻るが、やはり彼は死んでいた。
そ知らぬ振りをしてリロイはホテルに戻るが、良心の呵責に苦しめられることになる…」
2015年2月12日 ページ作成・執筆
2016年7月30・31日 加筆訂正
2017年8月18日 加筆訂正