鈴木みどり「夢喰いホテル」(1988年1月13日発行)

 収録作品

・「夢喰いホテル」
「久美、ヤスコ、エイコ(後ろの二人は漢字がわからず)は、高校最後の夏休みに海に旅行する。
 久美がこの海を選んだのは、十二年前、久美の双子の兄と、叔父の明がここで行方不明になっていたからであった。
 とりあえず、三人が予約していたホテル・ヘブンへと向かうと、初老の女性オーナーに歓迎される。
 だが、ホテルの客の様子は皆、どこかおかしく、久美達に異常に関心を示す。
 ホテルで休んだ後、久美達が海に出ようとした直前、嵐が起こり、ホテルに閉じ込められる。
 その日の夕食の席、ホテルのオーナーは久美達に「小さいころからいだいていた夢」について尋ねる。
 ヤスコ、エイコは気軽に答えるが、この質問は罠であった。
 オーナーは悪魔であり、夢を叶えるかわりに、このホテルから出られなくなるのである。
 久美はホテルからの脱出方法を探るうちに、意外な人物と再会するのだが…」

・「あの谷が僕を呼んでいる」
「孤児のクリス・アンダーソンは、あるきっかけから、会社社長の信頼を得る。
 ことはとんとん拍子に進み、社長の養子となり、社長の姪のジェニーと婚約するに至る。
 婚約パーティの日、急病で倒れた社長はクリスに二十年前の殺人について語る。
 だが、クリスにも、社長に打ち明ける秘密があった…」

 「夢喰いホテル」は、発想自体は面白いと思います。
 ただし、そのアイデアを活かせるだけの画力がなかったのが、ただただ残念です。
 それと、「きゃぴぃ」にムカついてしまうな…。
 「あの谷が僕を呼んでいる」は、練り込み不足のように感じました。

2019年3月15日 ページ作成・執筆

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