渡千枝「鬼神の棲む家」(1988年5月13日発行)
・「鬼神の棲む家」
「間宮彩の兄は、東北の旧家の娘、蒲生雪乃の実家に行ったまま、消息を絶った。
春休み、彩はその旧家を訪ねて、兄の行方を知ろうとする。
その実家は、鬼神山の麓にあり、鬼神山に入ったものは生きては戻れないと言われる。
そこで彩が目にする「鬼」の真相とは…」
・「第5メメフィストワルツ」
「音楽教師のポールは、部分的な記憶喪失にかかっている少年、ミシェルを保護する。
彼はなかなかのピアノの腕前で、しかも、あるはずのない、リストの「第5メフィストワルツ」の楽譜を持っていた。
ミシェルはフランク・リストの霊と知り合いだと言う。
その真偽を探るうちに、ポールはミシェルの悲惨な生い立ちに迫ることとなる…」
・「悪夢の落とし穴」
「テニス合宿に行く前夜、ユリエは、どこかわからぬ沼でボートから女性の死体が遺棄される夢を見る。
夢が生々しく、気分が優れないユリエだが、合宿先に夢で見たのと同じ沼があった。
その夜も、ボートの底に横たわる女性の死体を夢に見て、女性を殺した何者かに夢で首を絞められる。
うなされて目覚めると、首の周りにアザができていた。
夢を見るたびに、過去の殺人事件を明らかにしていくが、女性を殺した犯人が何者かがわからない…」
平成27年1月24日 ページ作成・執筆