志水アキ・漫画「世にも奇妙な物語 マガジンコミックス編」
(2017年4月17日第1刷発行)

・「♯1 美女缶」(脚本・筧昌也)
「自分の理想の恋人や家族が手に入る缶詰。
 高校生の雄太は「美女缶」を欲しいと思うが、安くても20万円…。
 あきらめかけていたところ、ふと入ったコンビニで、美女缶が39800円で見切り品コーナーにあった。
 夏休みにゲームを買う予定の金で、彼は美女缶を購入。
 母親が出張中のチャンスに、彼は美女缶から女の子を作る。
 女の子の名は藤川サキ(17歳)で、家出して彼のもとに来たという設定であった。
 三日間、彼は彼女と楽しく過ごす。
 だが、ある時、彼女に「品質保持期限」があることに気付く…」

・「♯2 張り込み先」(原案・春名功武)
「捜査第三課巡査部長、松田龍一(29歳)は、村井達男という男を見張るため、ある女性の部屋に張り込む。
 村井達男は宝石店窃盗事件の容疑者であった。
 その部屋からは村井の部屋と建物の出入り口を監視することができるが、ただ、住人の様子がどうもおかしい。
 彼女は有森ユウナ(28歳)で、その部屋に一人暮らしをしていた。
 彼女は龍一の行動をひっそりと窺い、隠れて写真を撮っている。
 彼女にはある目的があるのだが…?」

・「♯3 私は、女優」(脚本・落合正幸)
「美里茜は美人で演技力もあり、人気歌手の隆之と交際していた。
 彼女は「殺人戯曲」というドラマで新境地を開こうとするが、トラブル続き。
 ドラマ撮影中に隆之をあやまって刺しただけでなく、行ったはずのない旅行の話をして、彼との間に溝ができてしまう。
 全ての原因は、彼女の記憶がいつの間にか変わっていることにあった。
 マネージャーに相談すると、それは彼女の「願望」ではないかと言われるのだが…」

・「♯4 ダジャレ禁止令」(脚本・大野敏哉)
「経理部部長の井上良博は大のダジャレ好き。
 本人は悦に入っているが、部下のOLや家族はウンザリしていた。
 だが、社会では「ダハラ(ダジャレ・ハラスメント)」が問題化し、遂に「ダジャレ禁止法案」が可決される。
 この法案により多くの逮捕者が出て、会社でダジャレを言うものなら即解雇。
 良博は、家族のため、ダジャレを言うのを耐え続けるが、そろそろ限界に近づく。
 そんな時、彼のスマホにメールが届く。
 そのメールは「秘密駄洒落倶楽部」への招待状であった…」

・春名功武「小説・張り込み先 ―橋本家編―」
「飲食店経営者の刺殺事件。
 容疑者は安西諒治という男で、長居刑事はその元妻である横山節子を監視することとなる。
 その張り込み先のマンションは、大橋家の家族が住んでいた。
 大橋家は両親、祖母、四男五女の計12人の大家族で、あまりに大らかな人達ばかり。
 長居は、長女の一葉の相談を受けたことを皮切りに、家族の相談を次々と受けることとなる。
 それが予想外のトラブルへとつながることとなり…」

 「世にも奇妙な物語」のコミカライズです。
 ただ、「張り込み先」のみ漫画オリジナルで、原案の春名功武氏による小説も収録されております。
 内容に関しては、私はもとになったドラマを未見なので、比較はできません。(注1)
 個人的には、結末がわかりにくい話が多いように思いました。

・注1
 「世にも奇妙な物語」ですが、ホラー好きなのに、あまり観たことがありません。
 一番の理由が、高校生以来、テレビをほとんど観ないこと。
 二番目が、「世にも奇妙な物語」が始まった頃、中学生でしたが、当時、私の家のテレビは、田舎のため、地方の民放が二つしか映らず、リアルタイムで観れなかったことです。
 結局、大して目にする機会がないまま、ここまで来てしまいました。

2022年3月3日 ページ作成・執筆

講談社・リストに戻る

メインページに戻る