高橋美由紀「警告 悪魔の復活」
(左の画像/1991年7月13日第一刷発行)
(右の画像/2012年11月13日第一刷発行)

 収録作品

・「警告 悪魔の復活」
「鴨原柊子(とうこ)は、高視聴率番組「世界のフシギ」の司会者。
 しかし、彼女自身は心霊現象や超常現象を全く信じていなかった。
 ある夜、外海一也という高校生が、彼女のマンションを訪れる。
 彼は彼女に、中学三年の妹、加奈のことで相談があった。
 彼によると、一月前から妹の加奈は悪魔にとり憑かれていると言う。
 彼の家を訪ね、柊子は彼の言っていることが事実だと知る。
 彼女は霊能者の浦辺に除霊を頼むが、悪魔は彼の能力を遥かに超えていた。
 そこで、柊子は、テレビ番組を利用して、ある考えを実行に移す…」

・「夏の肖像」
「仁藤真理子は、非常に美しく、聡明な女性であった。
 しかし、高校の時、両親を事故で亡くし、大学では恋人に去られ、絶望した彼女は、死に場所を探すために、セスナの遊覧飛行に乗る。
 そのセスナが、気流の乱れにより、山中に墜落。
 彼女はただ一人、生き残るも、片足を怪我し、また、助けは来ない。
 山中をさまよう彼女の前に、青年や古代の鎧兜を身に付けた男達の幻が現れ、何度も彼女の命を救う。
 青年の幻に案内された小屋で、彼女は古びた日記を見つけ、彼のことを知るのだが…」

・「なごり雪」
「雪のちらつく四月。
 高野花絵は、小学校の入学式に向かう途中、息子の誠で轢き逃げで亡くす。
 犯人は、近所の交番で、警官を襲って、拳銃を奪って、逃走中であった。
 犯人の行方はつかめず、捜査は難航。
 田中刑事は彼女の護衛をするが、花絵はそれを拒否。
 更に、葬式が終わった翌日から、彼女は派手な格好をして、出歩くようになる。
 実は、誠は、彼女の実子ではなかった。
 誠は、彼女の恋人を奪った姉とその恋人の間にできた子供で、二人が事故死した後、押し付けられるかたちで育てることになったのであった。
 父は入院し、母親は介護に追われ、二十歳の彼女は大学を中退し、昼も夜も働かなければならなくなる。
 以来、彼女はずっと、憎い姉の子供の犠牲になり続けたと話す。
 これは姉への復讐だと言う彼女の真意は…?」

・「お〜いマリコ」
「津島鉄男の妹は、蛇女ゴーゴンのマリコ。
 ヘアデザイナーの鉄男の父はゴーゴンママと再婚し、その連れ子がマリコであった。
 マリコは普段は普通の人間だが、たまに人間を石に変えてしまう。(でも、未熟なので、三分間以内にお湯をかければOK。)
 鉄男は彼女のお守りに追われるが、内心、彼女を可愛くも思っていた。
 ある日、マリコがワンダーランドに行きたいと駄々をこねる。
 仕方なく連れて行くことになるが、彼の前に様々なトラブルが…」

・「高橋美由紀の恐怖ストーリー」
 高橋先生に実家にいる「ポルちゃん」という幽霊(?)の話。
 2012年ver.には「あの頃と今」という近況報告が4ページ、追加されております。

2021年8月10日 ページ作成・執筆

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