黒岩一平「首なし牢人」(200円)


「戦国時代。
 土岐信房の治める大鷹城は、長島資虎(すけとら)率いる大軍に抵抗も空しく落ちる。
 信房の首は街道にさらされ、土岐軍の戦死者達は無造作に青墓山に打ち捨てられた。
 ある夜、首のない武者が馬に乗って現れ、信房の首を持ち去る。
 首のない武者の行き先は青墓山で、そこには土岐軍の亡霊達が殿の首が帰るのを待ちわびていた。
 殿の首は、亡霊達に、いつか土岐家を再興するため、殿の遺児、信千代を加護するよう話す。
 実は、土岐信房は我が子の命を助けるために、わざと討たれていた。
 信房の首級をあげた、馬場大二郎は信房との約束を守り、信千代とともに出奔する。
 そして、十五年後。
 長島資虎の一人息子の資定(すけさだ)は呪いの噂を鼻で笑って、青墓山に登る。
 そこでばっちり亡霊共に会い、資定は呪いを受けて、発狂。
 そこで、資虎は、この地方で名高い天才陰陽師、日輪の姫子を呼び、資定にかかった呪いを解こうとする。
 一方、馬場大二郎により命を助けられた、土岐信千代は立派な青年に成長していた…」

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。前の遊び紙、表紙の裏に貼り付き。pp1・2、下から三分の一あたりで裂け。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕とスタンプ。



平成27年12月2日 ページ作成・執筆

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