久呂田まさみ「血と風」(170円)



 収録作品

・「血と風」
「非道な城主、影忠の悪政と旱魃により、このままでは飢え死にするしかない百姓達。
 名主、佐倉宗五郎は、謎の浪人の力を借りて、一揆を起こす。
 宗五郎の賢明適格の指導力の下で、百姓達は代官の差し向けた兵をことごとく打ち破る。
 影忠の部下は、卑怯な手を用いてまで、宗五郎を捕らえようとするが、これまた謎の浪人によって失敗。
 そこで、影忠は懐柔策を採り、一年間年貢の取り立てはなしと布告する。
 一揆は収まるが、実はこれは罠であった。
 平穏な生活に戻った佐倉宗五郎の一家は突如、影忠に捕らえられ、磔にされる。
 妻子を惨たらしく殺された宗五郎は、死の寸前まで影忠を呪う。
 以来、影忠は宗五郎の幻に苦しめられるようになる…」

・「怪談入門」〜「日本一のぼうやだよ」
「夜でも目が見える男と、夜でも目が見える女が結婚した。
 二人の間にできた子供とは…?」

 こう書いては元も子もありませんが、あまり面白味のある内容ではありません。
 唯一の見どころは、磔での処刑シーンです。
 女子供まで情け容赦なく脇腹を突き刺される描写は妙にテンションが高く、知らず知らずのうちに「ベロ出しチョンマ」な顔になってしまいます。
 下に画像を掲載しておりますが、女性の処刑シーンでは、ページが逆に印刷されている模様です。

・備考
 ビニールカバーの剥がし痕あり。糸綴じあり。小口に三カ所、スタンプ押印。裏表紙の裏に、破れあり。後ろの遊び紙にスタンプ押印。

2017年2月21日 ページ作成・執筆

貸本・その他の出版社・リストに戻る

貸本ページに戻る

メインページに戻る