くろだまさみ・神島忠「時代長編 怪談特集」(150円)
・くろだまさみ「幽鬼の森」
「島原の山奥深くにある魔神の森。
新三郎は、奉行の息子、竹丸を人質として連れ去った人斬り鬼剣を追い、森に入り込む。
森には、ドクロの仮面をかぶった怪人がおり、新三郎に森から出ていくよう忠告する。
一方の鬼剣は、兄の典膳と森で合流し、逃避行を続ける。
だが、あやまちから人質の竹丸を斬殺してしまい、鬼剣は後悔に苛まされる。
竹丸の死体を見つけ、新三郎は鬼剣を討つべく、探索を続けるが、行き倒れてしまう。
彼が意識を取り戻すと、森の奥の古城で、謎の女性に介抱されていた。
その城に、典膳と鬼剣の兄弟が辿り着く。
その城にはデウスの財宝があると言われていたが…。
ドクロの仮面をかぶった怪人の正体とは…?
そして、デウスの宝とは…?」
古めかしい内容ですが、ところどころでエグい残酷描写がスパークしております。
ぼかすとか、ほのめかすとか、そんなことは一切せず、そのままズバリの残酷描写は時にハッとさせられます。(「ムキダシ感覚」と勝手に命名)
・神島忠「魔執」
「岡倉平八は、碁の勝負から争いになり、同僚の岩木十郎佐を斬殺する。
犯人扱いはされなかったものの、十郎佐の祟りか、妻と父親を殺害してしまい、その死を隠蔽。
登城した日、平八は、十郎佐にそっくりな人物を見かけ、乱心。
岩木家に向かうのだが…」
個人的に、傑作だと思っております。
どう表現すればいいのか、言葉に窮するのでありますが、生理的に、気持ちの悪い絵なのであります。
作者の神島忠先生がどういう御方なのか、謎に包まれており、気になって仕方がありません。
・備考
状態悪し。糸綴じあり。ビニールカバー貼り付け。カバーにテープ補強。pp11・12、pp17・18、pp49・50、大きめの欠損。pp15・16、テープ補修。pp20・21、pp42・43、ひどい食べかす・汚れあり。
2018年10月18日 ページ作成・執筆