どやたけし「こわーいプレゼント」(220円)
「加来宏基は元・不良で、殺人の前科があったが、今は自動車のセールスマンとしてまじめに働き、妹の幸子と幸せに暮らしていた。
幸子の誕生日の夜、妹にプレゼントを渡すため、彼は箱根の山道を商品車で飛ばす。
その時、彼の前を乱暴な運転をする赤い車が走っており、注意しようと彼が煽ると、カーブを曲がった先でその車が停車しており、彼は車をぶつけてしまう。
赤い車の運転手はサングラスをかけた若い女で、何者かに追われていたらしい。
彼は女の車に乗り込み、崖から落ちそうになっていたところを道路に戻すが、その隙に何者かが彼の車に乗り走り去ってしまう。
彼が女の車で追うと、途中で乗り捨てられており、運転席のシートには大量の出血があった。
だが、運転した者の姿はない。
宏基は女と別れ、帰宅するが、トランクの中に男の死体があることに気付く。
警察に届けても、前科持ちの彼に言うことを信じてくれるとは思えず、彼は死体を川に遺棄する。
ところが、目撃者がいたために、彼は警察に捕まり、殺人の容疑を着せられてしまう。
彼はあの女が犯人だと確信するが、夜の山中のことだけあって、女の特徴や容貌についてわからない。
唯一、覚えているのは女の車が65年式のトヨペット・クラウン・デラックスで、ナンバーは「品5 ね516?」。
妹の幸子は兄の濡れ衣を晴らすため、そのナンバーの車を捜し出そうとする。
その頃、三人の女性が次々と殺害され、顔面が切り刻まれるという事件が起こる。
女性の連続殺人事件とトヨペット・クラウン・デラックスは関係があるようなのだが…」
内容はありきたりなサスペンス・ミステリーで、怪奇色はほとんどありません。
犯人の車をナンバーをもとに捜すのですが、ナンバー・プレートのトリックが実にショボくて、これはこれで味がありました。
でも、全体的に丁寧に描かれており、今読んでもまあまあ面白い作品だと思います。
・備考
ビニールカバー貼り付け。所々、ひどい汚れあり。前の見開きに貸本店のスタンプ押印。