五島慎太郎
「悪魔ばらい@ 魔女伝説」(1974年7月25日発行)
「悪魔ばらいA 悪魔篇」(1974年8月31日発行)

・「悪魔ばらい@ 魔女伝説」
「ドロシーは、親友のマリーに会うため、ボイドクリークという田舎町を訪れる。
 マリーは女優になろうとハリウッドへ出た後、モートン・ディートリッヒという往年の大女優の付き人になり、彼女の邸のあるボイドクリークへと移り住んでいた。
 マリーからは「ここには悪魔がいて、殺される」と、助けを求める手紙がドロシーに届くが、彼女はそれを冗談だと考える。
 ドロシーはモートンの邸を訪問するも、マリーはここにはおらず、町はずれのジャクソンの邸にメイドにやったと言われる。
 しかし、ジャクソン家ではメイドなんか雇っていないと言われ、ドロシーは奇異に思う。
 実際にマリーの身に何か危険が迫っているのでは?と考え、ドロシーはモートンの邸に忍び込む。
 邸の地下で彼女が目にしたのは、魔法陣の中で悪魔と契約を交わしているモートンの姿であった。
 その場から逃げ出そうとした時、彼女はマリーと再会。
 今見たのは「芝居の練習」で、今までのことはジョークだったと説明される。
 ドロシーは地下から出るが、今度は、「魔女ハンター」を名乗る男達に捕まり、拷問を受けそうになる。
 彼らから逃げ、ドロシーはモートンに匿われ、彼女の邸に泊まることとなる。
 翌日の八月一日午後十時、ドロシーは、ホテルの従業員のエディと共に、マリーのお披露目パーティに参加するのだが…」

・「悪魔ばらいA 悪魔篇」
「悪魔達は、ドロシーを生贄に捧げようと、執拗に襲ってくる。
 その危機を救ったのが、ジョナサン牧師と、今世紀最大のエクソシスト、ダニエル神父であった。
 彼らは、悪魔達の総元締めが、この町に封印されていた大悪魔アスタロトであることを知り、命を賭けて立ち向かう。
 神と悪魔、勝敗の行方は…?」

 オカルト・ブームの真っ最中に描かれた力作です。
 エクソシスト、魔女集会(サバト)、黒ミサ、魔法陣とそれっぽい要素が満載で、呪文はもちろん「エコエコアザラク エコエコザメラク」。
 ラストには(薄味ではありますが)スペイシーな超能力対決もあります。
 ただ、五島慎太郎先生なので、展開が「唐突」かつ「もっさり」しており、緊迫感には欠けるかも…。(それもまた、味と言えば、味であります。)

 ヒバリ・ヒット・コミックスにて「少女が殺される」と改題されて再刊されております。

2020年6月18日 ページ作成・執筆
2021年11月19日 加筆訂正

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