古賀新一「猫の目人形」(1972年1月31日発行)



 収録作品

・「猫の目人形」
「美也子は生来目が弱く、盲唖学校に通う少女であった。
 他の少女達から心無いいじめを受け、美也子は飼い猫のタマに八つ当たりをしてしまう。
 それが原因で、タマは車に轢かれて、眼を潰して死んでしまった。
 数日後、一生治ることがないと医者に言われた、美也子の目が見えるようになる。
 しかし、夜になると、美也子の目は猫の目のようになり、化け猫と化した美也子は、いじめた少女達に復讐しようとする…」
 貸本からの再録です。(貸本は持っておりません。欲しいなあ…でも、高いだろうなあ…。)
 しんみりするラストです。

・「人食い木鬼(ぼっき)」
「別荘に向かう途中、墓場で政男と父親の乗る車がエンストしてしまう。
 その墓場には、昔、夜に歩き、動物や人間を襲ったと伝えられる木鬼の枯れ木があった。
 政男と父親が旅館に泊まっている間、その飼い犬の血を吸って、木鬼は復活。
 その夜、政男に復活したことを気付かれた木鬼は政男を襲うが、逆に片目をナイフで潰されてしまう。
 翌日、正雄と父親は車を修理し、別荘へと着くが、建物のそばに木鬼が生えていた。
 木鬼は別荘を破壊し、二人を襲う!!」
 これも貸本からの再録でありましょう。(当然ながら、持っておりません。)
 個人的には、メチャクチャ好みです!!
 どんどん巨大化して、遂には村を襲撃するまでになる人食い木鬼に、一つ目のワライダケの群れ(ビッシリ!!)…心弾みます。
 下手な怪獣マンガの千倍はおもしろいと私は思いますね。
 ちなみに、ページの順番が違っており、「p101→pp156・157→p102」が正しいです。(乱丁ではなく、普通に間違っているようです。)
 あと、気になったのは、pp144〜147の人物が、どうも浜慎二先生の筆によるもののように思えるのですが、私の気のせいなのでしょうか?
(もしかして、浜慎二先生は、レーベルメイトの古賀新一先生のところにアシスタントに行ったとか?)

・「へび男」
「鶏を盗んだ少年を追い、由記夫が辿り着いたところは、同級生の川西美津男の家であった。
 美津男はしばらく学校に来なかったが、病気をしていたとのこと。
 由記夫は、美津男の家族に泊まっていくように熱心に勧められる。
 美津男と一緒に風呂に入ると、美津男の身体にうろこが浮き出し、美津男は蛇となる。
 逃げ出す由記夫の目の前で、他の家族も次々と蛇人間の正体を現す。
 出口を求め、転がり込んだ地下室には洞窟があった。
 洞窟の奥で由記夫が見たものは…」
 雑誌に掲載されたものでしょうか?
 短編で冗漫なところがなく、意外と面白いと思います。

・備考
 使用感あり。カバー若干痛み。表紙、カバーと共に折れ。あちこちに割れの兆候。後ろの遊び紙に一か所切れ。p193、コマの外に緑色のインク付着。

2016年4月28日 ページ作成・執筆

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