宮本ひかる「むかで少女」(発行年月日不明)



「秋。
 圭とサッチ(幸子の愛称だとは思うが、本来の名前わからず)が森を散歩していると、藪の中から一人の男が現れる。
 男はその場で倒れると、その死体から大量のムカデが出てくる。
 しかし、誰も二人の言葉を信用せず、翌日、二人は学校をさぼって、現場をもう一度訪れる。
 ところが、死体は見つからず、また、急な雨にも降られ、二人は洞穴に避難する。
 洞窟の奥に明かりが見え、二人が奥に進むと、そこにムカデの群れがいた。
 二人が洞窟をとび出すと、外の天気は回復しており、ついでに鬼神城跡まで足を伸ばす。
 鬼神城には23人の生娘が人柱にされたという伝説があり、地元の人は祟りを怖れて近づかなかった。
 そこで二人はムカデの大群に襲われ、全身を覆われる。
 二人が目を覚ますと、身体は何ともなく、あたりにムカデはいなかった。
 翌日、彼らのクラスに足火百江という少女が転入してくる。
 彼女はとても美しく、放課後、圭は彼女の後をつけるのだが…」

 宮本ひかる先生の作品の中で最も楽しめる作品の一つです。
 とにもかくにも、ムカデ尽くし!!
 顔や背中からムカデが穴を開けてウジャウジャ這い出てきたり、全身びっしりムカデに覆われたり、料理がムカデに見えたりと、生理的に不快な描写がてんこ盛り。
 しかも、ラストには若い娘の頭に巨大なムカデの身体というモンスターが出てきて、「B級ホラーはかくあるべし!!」という見本のような作品です。
 ただ、ストーリーはイマイチで、わかるようなわからないような…まあ、「描きとばしているうちにそうなっちゃった」感じです。
 ちなみに、作中に出てくる心霊写真、アレって幽霊を描き足してますよね…。

・備考
 カバー痛み、背表紙の上部に裂け。本体、割れまくり(画像撮影の際に猛烈に割ってしまった…しょぼ〜ん)。

2024年12月31日 ページ作成・執筆

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