杉戸光史「妖怪少女」(1972年10月31日発行)
「ある別荘に滞在する、リツ子とユキの姉妹。
美しいリツ子と対照的に、ユキの外見はまさしく「河童」そのものであった。
リツ子はユキを忌み嫌い、友人達の別荘訪問に際し、ユキの存在を知られることを恐れる。
一方のユキは孤独に過ごすが、ある夜、別荘の近くにある沼に棲む河童と友達になる。
しかし、そのことがリツ子の友人達の疑いを招き、リツ子はユキを抹殺しようともくろむのだが…」
杉戸光史先生が「妖怪」、その中でも「河童」をテーマに描いた意欲作だと思います。
名作「河童の三平」を意識したのか、ストーリーが「河童」と河童似の少女の交流を描いたものです。
この作品に登場する河童は、なかなか「漢気」のあり、ラストはヒロインを助けるため、命を賭けるのは立派!
あと、この作品には非常に印象的な見せ場があります。
それは、河童が頭上の皿から水を噴射して消火するシーン。
原理は全く不明ですが、このシーンだけで、この作品は怪奇漫画史にその名を残す価値があると真剣に思います。(でも、実際のところは、爆笑しちゃいました。すんません…。)
2018年12月18日 ページ作成・執筆