服部あゆみ「十二様」(1999年9月20日1刷発行)
収録作品
・「幻想妖怪異聞さらやしき」(1998年「ホラーウーピー」9月号)
「桜井吉野は母親の再婚相手が購入したマンションに引っ越す。
そのマンションはどうも空気が悪く、特に、風呂場は何かがいるようなイヤな感じがする。
また、マンションのベランダからは広大な日本庭園のあるお邸が見え、着物姿の美少女が兄らしき男性と一緒にいた。
桜井吉野は私立の男子校に転校し、今宮十理という青年と出会う。
今宮十理は女性のような色気があり、吉野に興味があるようであった。
そして、彼の家は霊能者の家系らしく、吉野のマンションは「皿屋敷跡」だと話す。
そこは「家を建てると良くない事が起きるといわれている土地」で、「同じ事が繰り返し起きる」というのだが…」
・「幻想妖怪異聞たたり地蔵」(1999年「ホラーウーピー」春号)
「桜井吉野と今宮十理は先輩たちの卒業旅行に付き合うこととなる。
彼らが向かったのは山中の「ゑびす屋」という寂れた旅館で、近くにはダム湖しかないへんぴな場所であった。
旅館には彼らしかいないはずだが、他に高校生ぐらいの少女がいる気配がする。
そして、その少女は先輩の牧野の妹、京子らしい。
しかし、彼女は先月、亡くなっていた。
二人乗りのバイクでダムに転落したというのだが…」
・「幻想妖怪異聞十二様」(1999年「ホラーウーピー」夏号)
「十理は「十二様」の呪いによって18歳までの寿命であった。
過去、十二様という荒ぶる神をある兄弟が戦って封じ込め、これを祀る。
兄の家系は十理の今宮家で、弟の家系は桜井吉野へとつながっていた。
十理を助けるためには、再び兄弟が力を合わせ、十二様を封じるほかない。
彼らは過去の文献を調べ、鬼封丸という刀で妖怪を封じたと知る。
この刀は邸のどこかにあるはずなのだが…」
・「何度恋をしても」(「ハロウィン」1994年9月号)
「みさとはボーイッシュで活発な女子高生。
彼女は陸上や恋に忙しい日々を送っていたが、ある時から徐々に違和感が抱くようになる。
どうも同じ日を繰り返しているようで、また、人が死人に見えることがある。
そんな彼女の前に、「そら」と名乗る青年が度々話しかけてくる。
皆は彼のことを覚えているが、彼女は彼のことを全く知らない。
しかも、彼は彼女の前の彼氏らしいが…」
・「夜の足音」(「ホラーハウス」1988年3月号)
「雅子の家の近くの踏切で若い女性が飛び込み自殺をする。
女性の左脚は見つからず、翌日、女性の幽霊が出たとの噂が立つ。
その夜、雅子は夜、一人で留守番をすることとなるのだが…」
「幻想妖怪異聞」シリーズはこの三話だけなのでしょうか?
かなり急ぎ足な展開なので、もっと内容を膨らませてほしかったところです。
個人的には、「何度恋をしても」「夜の足音」がグロ描写が強烈で印象的でした。
「夜の足音」は服部あゆみ先生がホラー誌デビューして二作目の作品らしいです。(一作目は謎…。)
2026年6月9・10日 ページ作成・執筆