楳図かずお「ねこ目の少女」(1967年9月1日発行/なかよし第13第10号付録)

「加賀のある殿様は猫が嫌いで、見つけ次第、皆殺しにしていた。
 殿様は花姫、雪姫の双子の姉妹に恵まれるが、雪姫の顔かたちは猫そっくりであった。
 雪姫を忌み嫌った殿様はこっそり食事に毒を盛り、雪姫は衰弱していく。
 その頃から雪姫は猫の像を彫り始めるが、完成を待たずして、この世を去る。
 そして、時は流れ、現代。
 殿様の血をひく加賀家には、ひとみと木の実という双子の姉妹がいた。
 二人は仲の良い姉妹であったが、ある日、ひとみが庭で彫りかけの猫の像を拾った時から、彼女に奇怪なことが起こるようになる。
 ひとみは魚を異常なほど、好むようになり、興奮すると顔が猫のように変わる。
 そして、夜な夜なベッドを脱け出しては、物置で猫の像を彫っていた。
 だが、その現場を木の実に目撃され、ひとみは彼女を襲うも、過って階段から転落して死亡。
 ひとみが埋葬された後、木の実は物置で猫の像を見つけるが…」

 1965年に雑誌に掲載された作品を「なかよしブック」の一冊として出されたものだと思います。
 雑誌掲載分との差異は不明です。
 楳図かずお先生と言えば「蛇もの」の印象が強く、「猫もの」は数が少ないので、新鮮に感じました。(注1)

・注1
 個人的に、猫を扱った怪奇マンガと言えば、浜慎二先生です。
 しきはるみ先生とかも毛色の変わった作品が多く、忘れ難いですね。
 あと、望月みさお先生もよろしく…。

・備考
 ボロい。

2024年6月11日 ページ作成・執筆

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