「週刊マーガレット 1970年11月29日号」


 個人的に気になった作品

・わたなべまさこ「ガラスの城」
 わたなべまさこ先生による大傑作ロマン、遂にクライマックスに突入です。
 この回は、グラスゴー島の石牢から脱出したマリサがイサドラと再会し、お涙頂戴なシーンかと思って、ページをめくると、
 少女漫画だからと言って決して手を抜かない、わたなべまさこ先生による、情け容赦ないグロ描写が炸裂!!
 巻頭カラーで、わくわくハラハラしながら読んでいた少女達は、このシーンでひっくり返ったはずです。
 「ガラスの城」のグラスゴー島・編は、他にも残酷描写が幾つかあり、人によっては、ここしか覚えていないんじゃないでしょうか?

・森由岐子「不知火の里」
「不知火の里。
 美弥と真悟は許嫁の仲。
 真悟は、三年の約束で、医学を学ぶため、長崎に旅立つ。
 戦国の世となっても、美弥は不知火の里を去らず、そこでひたすら真悟の帰りを待ち続ける。
 時は流れ、現代…。
 不知火の里は今は新興住宅地となり、そこへ坂田真悟の一家が引っ越してくる。
 坂田真悟は肺を病んでおり、その療養が目的であった。
 真悟と妹が森に散歩に出た時、彼は、美しい着物姿の娘を見かける。
 彼女のことが気になり、翌日、彼がもう一度森に行くと、古風なお屋敷があった。
 そこで、真悟は昨日の娘と再会、娘は彼に取りすがって、泣き崩れる。
 彼女の美しさに惹かれ、彼は毎日、屋敷を訪れるが、病状は見る見る悪化していく。
 だが、ある時、池の畔で語らっていた時、真悟は美弥の正体を知るのだが…」

 画像の掲載は見合わせましたが、「二年後 街頭でのキスはあたりまえになる!」という記事が面白かったです。
 三人の超能力者に未来のことを質問するという企画で、質問は、紅白歌合戦の勝者やレコード大賞といった俗なものから、空飛ぶ円盤やネッシーというオカルト系、三億円事件やゲバ騒動といった時代を感じさせるものと様々。
 特に印象的だったのは、「これから将来人間をほろぼすものとして、世界の人びとの最大の敵となるものはいったい何でしょうか?」という質問に対する、木星王(原始宗教の研究家でネパールに渡り、五年間修業。運命透視術を身に付けたとのこと。写真もかなりヤバい)の答え「微生物、ネズミ、ハエ、カなど繁殖力の強いものが人間の最大の敵です」。
 コロナ・ウィルス騒動の渦中にいる今では、なかなか実感のある予言です。

2020年3月14日 ページ作成・執筆

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