「週刊マーガレット 1970年12月20日号」


 個人的に気になった作品

・古賀新一「穴」
「渚由美は、憧れの香山教師が植物採集によく訪れる山に登ってみる。
 その際、香山が怪我をして倒れているところに遭遇し、雨宿りのため、由美は彼と一緒に洞窟に避難する。
 だが、入り口が崩壊し、二人は閉じ込められてしまう。
 土砂を取り除こうとするも、香山は怪我をした足が不自由になり、動けなくなる。
 由美は、香山の美しい思い出に励まされながら、水や食料も彼にまわし、必至になって掘り続ける。
 一方の香山の思惑とは…?」
 「異色長編よみきり」とタイトル表紙には書かれておりますが、20ページ弱の短編です。
 ちなみに、「ブラック怪談」(ひばり書房黒枠単行本)にも、似たような内容の作品(「闇」)があります。
 古賀新一先生はセルフ・リメイクが多いので、「闇」の方は、大人向け雑誌に発表された、「穴」のリメイク作品なのかもしれません。
 ただ、推測の域を出ませんので、情報をお持ちの方はご教示いただけると幸いです。

・湯村たいこ「あしたが生まれる」(ヒット・ソング・シリーズD)
「さおり(16歳)は、妾だった母親と、東京に住む、見知らぬ男性の間にできた子供。
 母親には毎月、送金があり、母子家庭でありながら、生活には不自由しない。
 また、さおりには修一というボーイフレンドがあり、毎日をエンジョイしていた。
 さおりと修一がサイクリングに出た日、居眠り運転のトラックと乗用車が正面衝突する場面を目撃する。
 この事故で、乗用車に乗っていた社長夫人と令嬢は即死する。
 事故の翌日、さおりの母親はオシャレを始め、さおり「運が向いてきた」と話す。
 そして、さおりは実の父親について知ることになるのだが…」
 ヒロインが「元・妾の娘」とか、「雪山の山小屋で男女二人きり(きわどいシーンあり)」とか、少女漫画雑誌に許される範囲で、アダルト・テイストです。
 雪山の山小屋に半裸の若い男女がいて、何もなかったなんて、信じられない…。

2020年3月7日 ページ作成・執筆

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