「プチコミック 1978年12月号増刊」
・山岸凉子「ハーピー」
「佐和春美は、編入生の川堀苑子から奇妙な臭いを感じる。
以来、妙に彼女のことが気になり、勉強も手につかなくなる。
誰も気が付いていないが、注意して見れば見る程、彼女は怪しい。
ことあるごとに彼に色目を使い、誘惑しているよう。
彼は彼女の素性を確かめようと帰りの後をつけるが、忽然と姿を消し、奇妙な鳴き声と羽ばたき音だけが残される。
ある日の授業で、彼は神話上の動物である「ハーピー」について聞く。
彼は川堀苑子の正体は「ハーピー」ではないかと疑い始めるのだが…」
タイトル・ページに「お凉サマのメルヘンワールド」と書かれてあるが、絶対に「メルヘン」ではないなあ…。
精神に変調をきたしていく少年を描いたキョーレツな幻覚作品で、個人的には珠玉の一編です。
2021年10月20・22日 ページ作成・執筆