菅原亘・絵/真理かおる・原作「白ネコ少女」
(小学四年生2月号/1968年2月1日発行)
収録作品
・菅原亘・絵/真理かおる・原作「白ネコ少女」
「京子は、秋になると、東京から信州(長野)のおばを訪問する。
そこで、三年生になる、いとこの美江と一緒に、裏山で柿取りをするのが恒例であった。
京子と美江が家に向かう途中、道端に白髪の老婆がうずくまっている。
老婆はさしこみを起こしたらしく、京子は老婆の背をなでる。
回復した老婆は京子の名を尋ねるが、老婆の眼を見た京子は一時、忘我状態となる。
翌日、京子と美江が柿取りをしていると、老婆が京子に会いに来る。
老婆はお礼がしたいと言い、京子は断るが、老婆の眼を見ると、逆らうことができない。
京子は老婆に操られるがまま、古びた社(やしろ)に向かう。
そこで、老婆が京子の髪をくしけずると、京子はどんどん老けこみ、老婆は逆に若返っていく。
京子へ変身した老婆は、美江の家へと入り込むのだが…」
・松尾美保子「いのりのバレエシューズ」
「島崎ミカは、アルバイトをしてまで、バレエを習いたい。
しかし、唯一の肉親である姉の恵子は、彼女がバレエを習うのに大反対であった。
ミカは、姉が片足の不具者であることもあり、反発し、言うことを聞かない。
アルバイト、学校、バレエ教室とハード・ワークをこなし、ミカは遂に冬期公演で主役の座を得る。
だが、ミカは今までの無理が祟り、フラフラで、弱気になる。
そんなある日、ミカの家を、バレエの先生が訪ねてくる。
そこで、バレエの先生と、ミカの姉が顔見知りであることを知るが、二人の間には何らかの遺恨があるらしい。
ミカは、バレエの先生から、姉について聞くのだが…」
菅原亘先生が漫画を担当した「白ネコ少女」は、楳図タッチながら、アイデアやセンスが光り、単なる二番煎じではありません。
かなり良質な作品ではありますが、ただ、31ページしかなく、あっさり終わってしまう点が残念です。
ちなみに、一番、印象に残るのは、生魚を丸かじりするヒロインではないでしょうか?(凄まじいインパクトです。)
2021年2月14日 ページ作成・執筆