広永マキ「牡羊座呪いの学園祭」(1986年1月15日第1刷発行)

「戦国時代、この土地の領主、結城道長が亡くなり、14歳の妖姫(あやひめ)が夕月城主となる。
 妖姫は、戦国動乱の世を生き抜くため、鬼神に一生を捧げることを誓い、連戦連勝、領地を拡大する。
 だが、17歳の時、家老の遠縁の誠之助に恋をしたことから、鬼神の守護を失い、夕月城は落城、妖姫と誠之助は非業の最期を遂げる。
 そして、現代、夕月城跡には夕月学園が建てられていた。
 創立百周年を迎えるため、学園祭では、妖姫と誠之助を主人公にした「夕月城物語」が上演されることとなる。
 演劇部の吉川まゆみ(牡羊座/そばかすで、猪突猛進な女の子)は図らずもヒロインに抜擢。
 そして、相手役の誠之助は、彼女のボーイフレンド、加賀であった。
 まゆみは浮かれるが、大沢志乃という転校生が演劇部に入ってくる。
 大沢志乃は清楚な美人で、妖姫のイメージにピッタリであった。
 しかも、まゆみは舞台の階段で足を挫き、練習が遅れているという理由で、主役交代となる。
 まゆみの代わりに選ばれたのは、志乃であった。
 志乃は妖姫を巧みに演じ、その一方で、加賀に交際を申し込む。
 まゆみは二人のことが気が気でなく、嫉妬心に苦しむ。
 ある夜、学園の用務員が、鬼の面をかぶった妖姫の亡霊を目撃する。
 その衣装は演劇に使われていたもので、翌日には、演劇部の女子部員が妖姫のせいで大怪我をする。
 まゆみは志乃を怪しいと思い、彼女について調べ始めるのだが…」

2021年12月11日 ページ作成・執筆

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