広永マキ「怪奇!スター誕生ものがたり」(1984年7月15日第1刷発行)

「俳優の父親を持つ境ルミは、スターを夢見て、アルバイト、レッスン、オーディションを繰り返すだけの毎日。
 しかし、全く芽は出ないまま、不運な事故から同期の野々村さなえにはあっさり先を越され、絶望する。
 そんな時、路地裏で占いをしている初老の女性が彼女を呼びよせる。
 占い師は、境ルミがチャンスを逃したのは、野々村さなえの陰謀だったことと教え、さなえに復讐を唆す。
 ルミは、今や人気絶頂のスター、野々村さなえの控室を訪れ、役者を引退する前に、端役でいいので舞台に上がらして欲しいと頼む。
 うまく取り入ってもらい、ルミはさなえの付き人もどきとなるが、その裏で機会を窺っていた。
 舞台開演の前日、ルミは大道具のギロチンの刃を本物と入れ替え、マリー・アントワネット役のさなえは、舞台上で、首を切断され、死亡。
 さなえの代わりに、マリー・アントワネット役に抜擢されたルミは、占い師の言葉通りに、とんとん拍子にスターへの階段を上る。
 だが、一方で、ルミは、さなえの亡霊に苛まされることとなる…」

 怪奇マンガとしてはイマイチでしょうが、サスペンス・ドラマとして読めば、まあまあ面白かったです。
 大きな破綻はなく、構成やストーリーはしっかりしておりますので、佳作と言っていいかと思います。
 でも、ホラー要素が大したことないのがやっぱり、イタい…。

2019年8月3・4日 ページ作成・執筆

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