やすだたく「たたりの夜泣き地蔵」(1981年3月15日第一刷・1985年7月15日第十刷発行)

「東京のR市。
 大学生の田代一郎は、彼女に見栄を張るため、金が欲しい。
 父親の大切にしている壺をこっそり骨董屋に持って行っても、大した値にはならない。
 骨董屋のオヤジから野仏が金になると聞き、彼はどこからか三体、お地蔵さんを持ってくる。
 一体十万円で買ってもらうも、一体だけ奇妙なシミで覆われ、買い取ってもらえない。
 その地蔵は文政五年(1822年)、疫病で苦しむ息子を我が手で殺した父親が、息子の供養のために彫ったものであった。
 一郎はその地蔵を家に持ち帰り、妹の京子の部屋に置いておく。
 京子はそんなものが部屋にあることに抵抗を覚え、晩、近くの墓場に地蔵を捨てに行く。
 だが、以来、彼女の皮膚には奇怪なシミが現われたり、消えたりする。
 また、一郎は身体が徐々に石化して、動けなくなる。
 二人は病院で検査を受けるが、原因は全く不明。
 京子は地蔵のせいだと主張し、墓場の地蔵を回収した後、父親が檀家である寺の和尚に相談する。
 家で祈祷をするも、霊の力は非常に強く、地蔵があった場所でしなければ効果がない。
 一郎の持ち物を調べると、京都の念仏寺のパンフレットが出てくる。
 一家は念仏寺に向かい、その付近を捜すのだが…。
 一郎や京子にとり憑いている霊を祓うことができるのであろうか…?」

 良くも悪くも、懐かしの「昭和のホラー漫画」です。
 この全く垢抜けないところが魅力かも…。

2022年8月7日 ページ作成・執筆

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