好美のぼる「亡霊先生」(1981年12月15日第1刷発行)

「東京都下H市、私立相愛女子中学校。
 二年E組の担任は、新しく赴任してきた相沢ミツ子先生。
 美人で、明るく、聡明な先生はクラスで瞬く間に人気者になる。
 だが、優等生の乙馬千代子はどうも先生と馬が合わず、成績もトップからビリッケツに転落。
 更には、相沢先生は公然と千代子を差別し、意地悪をし始める。
 千代子はクラスから孤立してしまうが、母子家庭という事情もあり、健気に耐えるのみ。
 ある日、千代子以外は、午後八時から特別に補修をすると、相沢先生が告げる。
 千代子は、補修に参加しようと、待ち合わせの神社に向かうが、少し遅れただけで誰の姿もない。
 翌日、友人の後をつけると、神社でクラスメート達の姿は消え、次いで、千代子は怪奇現象に襲われる。
 それでもくじけない千代子は、幾多の恐ろしい出来事の果てに、相沢先生とクラスメート達の居場所を突き止める。
 クラスメート達は憔悴した姿で棺桶に入っており、その前には、死霊と化した相沢先生の姿があった。
 相沢先生は自分が亡霊になった経緯を千代子に語る。
 相沢先生の亡霊を倒す方法はあるのだろうか…?」

 「校内暴力」の問題をテーマに好美のぼる先生が描いた作品です。
 ですが、そんなことよりも、亡霊になると、顔の縦幅が1/3ぐらい、伸びているのが気になって、気になって…。(ジャケット・イラストを参照のこと)
 「ビフォー&アフター」がちょっと極端なのでは?
 そんなゲテゲテな亡霊先生ですが、先生のくせにやることは全く感心できず、一応、後付けで、悲惨な過去は説明されるのですが、ちっとも感情移入はできません。
 んで、ジャケット・イラストにあるように、御守(&身体に書かれた御経)であっさり退散させられております。
 亡霊先生のキャラがブレ過ぎている印象があり、個人的には、あまり面白くなかったです。

2018年7月20日 ページ作成・執筆

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