やすだたく「ミイラが呼ぶ夜」(1982年1月15日第一刷・1983年12月15日第五刷発行)
「中島美奈子と杉本麻理は南田市立第二小学校の小学六年生。
ある日の帰り道、美奈子と別れた後、麻理が失踪する。
その翌日の登校途中、美奈子は車の男性に麻酔薬をかがされ、連れ去られる。
美奈子が目を覚ますと、彼女は地下室に監禁されていた。
彼女を誘拐した男は倉庫の作業員で、鳥の剥製づくりに情熱を燃やしていた。
そして、孤児院にいた時に交通事故死した妹のミイラと共に暮らしていた。
男は美奈子に妹の面影を重ね合わせる。
美奈子は男の頼みを聞きつつ、脱出の機会を窺うのだが…」
「監禁もの」の知られざる傑作です。
妹のミイラを愛する男に監禁された少女のサバイバルがメインで、ストーリーはしっかりしております。
もちろん、グロ描写もふんだんに盛り込まれており、ヒロインが悪夢を見るシーンはシュールレアリスム(キュビズム?)が入ってます。
そして、ラストの「著者のあとがき」は実に奇妙な味わい…。
やすだたく先生が上梓した怪奇マンガがたったの三冊だけなのが惜しまれます…。
2022年9月13日 ページ作成・執筆