古賀新一「トロルド お母さんが怖い!」(1987年7月15日第1刷発行)

「沙也加とかおりは一つ違いの姉妹。
 だが、かおりは父親の再婚相手の連れ子で、二人の間に血のつながりはなかった。
 かおりの母親は、自分の娘が姉の沙也加と較べて、あまりに不甲斐ないのに我慢がならない。  そこで、母親は、植物を使った黒魔術を駆使して、沙也加を陥れようとする。
 だが、ナメクジを飲ませる魔術が、予想以上の効き目を現し、沙也加はナメクジ人間になってしまう。
 異形のものとなった沙也加は、母の故郷である、K県蛭ヶ谷村を調べ、母親がその村に伝わる怨念の虜になっていることを突き止める。
 蛭ヶ谷村に伝わる呪いの正体とは…?」

 前作から五年後に発表された本作は、ホラーコミックス(秋田書店)の描き下ろし単行本と同じノリです。
 ですが、238ページと頑張っておりまして、ボリュームはあります。(原稿料が良かったのでしょうか?)
 ストーリーは相変わらず、脈絡のないショック描写の連鎖の中で物語が進行する感じで、お得意の「黒魔術」の要素もあり、「古賀節」を堪能できます。
 まあ、一番印象に残ったのは、母親が家の中にひそかに黒魔術用の祭壇を作っていて、娘が驚愕する描写だったりしますが…。(そりゃ、のけぞるわな。)
 あと、タイトルの「トロルド」って一体何…?

2018年3月28日 ページ作成・執筆

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