坂元勲・他「禁じられた学校怪談」(2013年3月6日初版第1刷発行)

 収録作品

・坂元勲「4時44分の怪」(2012年「ちゃおデラックスホラー」7月号増刊)
「夏休み。
 お泊まり会をしていたユイカ、マナ、カズミは、ノリで深夜の小学校に侵入する。
 目的は、学校に伝わる怪談をチェックするためであった。
 音楽室、理科室、体育館とそれらしい所を回ってみるが、当然ながら、何も起こらない。
 四時を回った頃、マナが「4時44分の怪談」を確かめようと提案する。
 この怪談は、4時44分になると、運動場の隅の銅像が動くとか、南館の四階の階段を登ったら四次元に連れて行かれるとか、1階の女子トイレの鏡に44歳の自分が映るとか、いろいろな話があった。
 そこで、マナは運動場、カズミは南階の四階の階段、ユイカは1階の女子トイレをそれぞれ確認することとなるのだが…」

・辻永ひつじ「髪は女の命」(2012年「ちゃおデラックスホラー」7月号増刊)
「中学三年生の野上沙羅は、黒髪が大の自慢。
 修学旅行の時、旅館で友達とふざけていて、古ぼけた日本人形を壊して、首が取れてしまう。
 直しようもなく放っておいたが、その夜、沙羅は、綺夜子という従業員と知り合いになる。
 綺夜子は仕事の都合で髪を伸ばせず、沙羅の髪をとても羨ましがる。
 沙羅は彼女にブランド品のトリートメントを貸すのだが…」

・小室栄子「花子さん あそびましょ」(2010年「ちゃおデラックスホラー」7月号増刊)
「白根ゆりかは、毅然とした態度で生徒達からの信頼が厚い生徒会長。
 ある日、女子トイレでいじめがあると聞き、止めに入る。
 いじめっ子達はゆりかに、花子さんがいるかどうか検証するよう要求。
 それは、「花子さん あそびましょ」と言いつつ、三番目の使用禁止のトイレをノックすると、返事があるという噂であった。
 花子さんなんかいるわけがないと、ゆりかがノックをすると、「鬼ごっこをしよう」という声が彼女にだけ返事が聞こえる。
 そして、鏡には、使用禁止のトイレのドアが少し開き、隙間には女の子が映っていた。
 以来、彼女の言動は時に凄まじく凶暴になるが、彼女にはその間の記憶がない。
 花子さんの言う「鬼ごっこ」とは…?」

・溝口涼子「死体は笑う」(2012年「ちゃおデラックスホラー」7月号増刊)
「6月27日、梁棟(やなむね)ちはるが跳び下り自殺をする。
 原因はいじめであったが、校長は両親に金を握らせ、事件をもみ消す。
 そのお陰で、ちはるをいじめていたグループは一安心。
 だが、その後、カラオケボックスで、いじめっ子のグループのうち、二人がボーイフレンドと共に原因不明の死を遂げる。
 更に、校長と両親も同じく変死。
 一人生き残ったカナは、ネットで調べた霊能力者に助けを求める。
 除霊のため、カナは一晩、部屋で瞑想するよう言われるのだが…」

・おりとかほり「マリオネットシンドローム」(2012年「ちゃおデラックスホラー」7月号増刊)
「絢美はクラスのアイドル。
 ただ、満月(みつづき)ルナという少女がクラスに転入してから、その座を徐々に奪われていく。
 絢美はルナに嫉妬し、また、人形作りが趣味というのが気持が悪く思い、憎悪に拍車をかける。
 だが、ひがめばひがむ程、彼女は孤立。
 ある時、絢美は、ルナの美しさの秘密を知るべく、彼女の部屋を訪れるのだが…」

・七瀬れい「モノクロームの約束」(2011年「ちゃおデラックスホラー」1月号増刊)
「写真部員の珠生(たまき)は写真展に向けて奮闘するも、いまいち調子が出ない。
 理由は、親友の有花が一月前、通り魔に殺されたからであった。
 そんな時、彼女は、有花の彼氏で、写真部OBの涼と出会う。
 珠生は彼に少し憧れており、彼が落ち込んでいるのが気になって、彼を励まそうとする。
 だが、彼と一緒に写った写真には、女性らしき影が写りこんでいた。
 珠生は、涼との仲を有花が誤解して、嫉妬しているのではないかと考えるのだが…」

2021年3月283日 ページ作成・執筆

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