みづほ梨乃「ショコラの魔法〜odd cake〜」(2017年9月3日初版第1刷・2019年3月20日第2刷発行)
森の中にあるチョコレート屋、ショコラ・ノワール。
お客を出迎えてくれるのは美しいショコラティエの哀川ショコラと猫のココア。
彼女の作るチョコレートはどんな願いでも叶えてくれる。
ただし、その代償として大切なものを一つ、失うこととなるのだが…。
・「ショコラ・クラック 無音の世界」(「ちゃお」2016年3月号)
「園山香乃は有名な美人ピアニスト。
彼女は自作のオリジナル曲で人気を得ていたが、作曲はゴーストライターの鈴木寧々によるものであった。
五年間、二人三脚でやってきたものの、ある日突然、寧々は香乃のために作曲することを拒否。
それどころか、自分が香乃のゴーストライターだったことを暴露し、あることないことをマスコミに公表する。
実は、寧々は香乃を踏み台とすべく、香乃が有名になるのを待っていたのであった。
窮地に陥った香乃はショコラ・ノワールを訪れる。
香乃は寧々を芸能界から消すことを望むが、その代償はピアニストとしての活躍。
悩む彼女に哀川ショコラはピアノで最後の一曲を弾くよう勧めるのだが…」
・「ミッドナイト・チョコレート 夢の回廊」(「ちゃおデラックス」2016年3月号)
「美由は平凡な女の子。
彼女は友達が多く、毎日を楽しんでいたが、一方で、セレブというものに憧れを抱いていた。
ある日、彼女はショコラ・ノワールの噂を聞き、出かけてみる。
哀川ショコラにリッチな生活がしたいと願いを伝えると、ショコラは彼女に「ミッドナイト・チョコレート」を差し出す。
美由がこれを食べた後、ショコラはノートを渡し、望むことをノートに書き、それを枕に敷いて寝れば、どんな願いでも叶うと話す。
このノートを使い、美由は憧れのセレブな生活を手に入れる。
だが、リッチな生活と引き換えに彼女は平凡な生活の喜びを失ってしまい…」
・「タブレット・ピュアダーク 乙女の祈り」(「ちゃおデラックス」2016年5月号)
「澤田八重は風紀委員の中学生。
彼女の母親は離婚の後、女手一つで娘を育て、お洒落や流行といった浮ついたものは一切許さなかった。
そのため、八重は「ダ澤田」と他の女子からバカにされるが、草薙大輔という同じクラスの男子だけは彼女を可愛いと褒めてくれる。
更に、彼は彼女にリップをプレゼントし、彼女も化粧に少し興味を持つ。
しかし、それを母親に見つかり、リップは折られて捨てられてしまう。
それでも、八重は母親に何も言えないままであった。
三学期のある日、八重は彼と共に卒業式に在校生代表として送辞をすることとなる。
放課後、彼と一緒に準備をして、買い出しの時には、草薙の姉の私服を借りてショッピングを楽しむ。
しかし、彼といるところを母親に見つかり、八重は母親と衝突。
家を飛び出し、気が付くと、ショコラ・ノワールにいた。
哀川ショコラは彼女に「タブレット・ピュアダーク」を勧める。
これは心に勇気を与えるチョコだというのだが…」
・「ショコラ・チュイール 恋の狂想」(「ちゃおデラックス」2016年7月号)
「百花は新入生歓迎会で軽音部の坂谷勇人先輩に一目惚れする。
彼女は早速、軽音部に入るも、坂谷先輩には紗英という彼女がいた。
それでも、あきらめきれずにいたが、ある日、二人が喧嘩別れしたと聞かされる。
百花は千載一遇のチャンスだと思い、周囲が止めるのを聞かず、坂谷先輩に告白する。
彼女の想いを先輩は受け入れてくれたようだが、一方で、百花が紗英から坂谷先輩を奪ったという噂が流れる。
自分の想いに素直になっただけなのに、皆から白い目で見られるようになり、百花が思いに沈んでいると、いつの間にかショコラ・ノワールに来ていた。
百花は哀川ショコラにことの経緯を話すも、彼女は自分が人を傷つけたという自覚がなく、話がかみ合わない。
ショコラは百花に時間が経ってから、また店に来るよう勧めるが、百花と入れ替わりに店に来店する者が…」
・「ストロベリーショコラ 嘆きの双星」(「ちゃおデラックス」2016年9月号)
「宮部美月と藤森光希。
二人とも名前は「みつき」であったが、派手な美月と地味な光希という対照的な存在であった。
ある日、美月の男友達の中に読者モデルがおり、二人はカップル撮影に誘われる。
光希はやっぱり美月と較べられ、帰ろうとすると、モデル男子の高岡が彼女を引き止め、お茶をすることとなる。
後日、高岡と光希の写真が雑誌に載る。
美月は何でもないふうを装うが、内心では嫉妬心を燃やし、雑誌をビリビリに破っただけでなく、光希に高岡と連絡を絶つよう強要する。
美月の真実の姿を知った光希は呆然自失のまま、ショコラ・ノワールを訪れる。
光希の話を聞き、哀川ショコラは本来の魅力を引き出すチョコ「ストロベリーショコラ」を差し出す。
自分を卑下することをやめた光希は…」
・「キャンドル・ショコラ 再生の灯火」(「ちゃおデラックス」2017年5月号)
「ある日、哀川ショコラが探し物をしていると、父親の懐中時計を見つける。
これは父親が死んだ時から止まったままであった。
背後からカカオに声をかけられ、ショコラは懐中時計を落とし、懐中時計はバラバラに壊れてしまう。
「壊れたものは元に戻らない」と言うショコラにカカオは直せると断言。
彼が作ったキャンドル・ショコラが燃え尽きるまでに時計の部品を集めれば、元に戻ると言うのだが…」
・「テレマカシ・マレーシア マレーシアサイン会ルポ」(描きおろし)
「2016年11月、マレーシアで開催されたまんがフェアに参加するため、マレーシアに二泊三日の旅行をしたことのルポ漫画」
個人的には、「ストロベリーショコラ 嘆きの双星」を興味深く思いました。
ストーリーも良いのですが、この時代になっても「蛇女」が健在なことを嬉しく思います。
2025年8月13・18日 ページ作成・執筆