みづほ梨乃「ショコラの魔法〜tricky beans〜」(2020年8月5日初版第1刷発行)
森の中にあるチョコレート屋、ショコラ・ノワール。
お客を出迎えてくれるのは美しいショコラティエの哀川ショコラと猫のココア。
彼女の作るチョコレートはどんな願いでも叶えてくれる。
ただし、その代償として大切なものを一つ、失うこととなるのだが…。
・「ショコラシフォンケーキ 生命の息吹」(「ちゃおデラックス」2020年5月号)
「吉田花音は待望の私立中学に入学してから、速見咲という少女のグループからいじめを受けていた。
何故いじめられるのか理由がわからず、花音は一方的にやられてばかりではいけないと考える。
そんなある日、速見咲が学校にチョコレートを持ってくる。
とても大事そうにしており、どうやらそれは「なんでも願いがかなうチョコ」らしい。
体育の時間に花音はそのチョコを盗み出すも、帰宅途中、速見に見つかり詰め寄られる。
花音はチョコで脅して、速見を謝らせ、自分をいじめていた理由を白状させる。
だが、それでは納得できず、チョコを道路に捨てるのだが…」
・「シュクレ・ショコラ 輝く明日」(「ちゃおデラックス」2020年7月号)
「イサミは「陸上部のスター」と言われた選手であったが、練習のしすぎで疲労骨折を起こし、陸上の道を絶たれる。
ある晩、彼女は黒猫に導かれ、ショコラ・ノワールを訪れる。
そこには後輩の椿が先に来ていた。
椿はイサミの代役として期待されていたが、そのプレッシャーに耐えかね、「走れなくなるチョコ」を買いに来たと打ち明ける。
彼女はイサミが再び走れるように、自分の足と交換することを提案し、哀川ショコラにそのことを告げる。
だが、イサミは椿がチョコを食べることを止め、自分が代わりに食べる。
翌日、イサミは椿に自分の走りを見せるのだが…」
・「スパイラルチョコレート 聖夜の禍」(「ちゃおデラックス」2020年1月号ホラー増刊)
「島崎最愛(しまざき・もあ)は学という男子生徒に想いを寄せていた。
だが、自分に自信がなく、ショコラ・ノワールであれもこれも願いを叶えてもらおうとするが、世の中そんなに甘くない。
店をとびだした最愛がいじけていると、ブランシェが声をかけてくる。
ブランシェはステンドグラスクッキーを最愛に渡し、困ったり迷ったりした時はこのクッキーを食べるよう言う。
このクッキーのおかげで、最愛と学は急接近。
遂に遊園地でのデートにこぎつけるのだが…」
・「イメージ・meetショコラパルファン 再会への約束」(「ちゃお」2020年3月号)
「花園わかばはフィギュアスケート界の新星。
彼女は長い間、里見あいらという少女を捜していた。
里見あいらはわかばをフィギュアスケートの世界に誘ってくれた恩人で、ケガで引退した後、行方がわからなくなっていた。
わかばはあいらと共に踊る日を夢見るが、シーズンの初戦で恐ろしい事実を知ってしまう。
それはわかばのコーチが、わかばをトップに立たせるため、ライバルのあいらにケガをさせたのであった。
わかばは今までスケートを続けていた意味がわからなくなり、試合会場を飛び出す。
気がつくと、彼女はショコラ・ノワールへと来ていた。
彼女が哀川ショコラに里見あいらに会いたいと願うと…」
・「夏の思い出 ショコラ・ブラマンジェ」(描きおろし)
「チョコレートの売り上げの落ちる夏。
そこで哀川ショコラは新作チョコを作り、ココアと共に味見する。
チョコはショコラ・ブラマンジェで、一つは哀川ショコラのオリジナル・レシピ、もう一方は彼女の父親のレシピであった。
味見した後、二人が選んだのは…?」
・「第2回 マレーシア サイン会ルポ」
2019年12月にマレーシアで行われた、二回目のサイン会についてのコミック・エッセイ。
とりあえず、ぬいぐるみは食事の席には持ち込まない方がいいですよ、みづほ先生。(ツイッターなんかで見る感じでは、飲食店でトラブルが多いようです。)
ハート・ウォーミングな内容ばかりで、安心して読めます。
ダークな内容よりも、やはり、こういう後味のよい内容の方が作品的に合っているように思います。(ダークな作品はそれはそれで楽しめますが。)
個人的には、「シュクレ・ショコラ 輝く明日」が一捻りしたストーリーで感心しました。
2026年5月6日 ページ作成・執筆