みづほ梨乃「ショコラの魔法〜under glace〜」(2021年5月3日初版第1刷発行)
森の中にあるチョコレート屋、ショコラ・ノワール。
お客を出迎えてくれるのは美しいショコラティエの哀川ショコラと猫のココア。
彼女の作るチョコレートはどんな願いでも叶えてくれる。
ただし、その代償として大切なものを一つ、失うこととなるのだが…。
・「フラワーノイズチョコ 静かの光」(「ちゃおデラックス」2020年9月号)
「松本ツバメは芸能学校に通う少女。
彼女の兄は新進気鋭の俳優、松本昴で、彼女は兄に対してコンプレックスを抱いており、オーディションを受ける勇気がない。
ある日、彼女は伊角法周(いすみ・のりちか)という青年と知り合う。
彼は彼女をオーディションに誘い、監督に推薦しておくと話す。
周囲を見返すチャンスと思い、ツバメはオーディションを受けようとするが、それは松本昴に恨みを抱く伊角の罠であった。
松本昴はツバメをかばい、暴行を受け、連続ドラマの主役を降板。
ツバメはショコラ・ノワールに行って、彼を主役に戻してもらおうと考えるのだが…」
・「マカロンピスタチオ 時の交差点」(「ちゃおデラックス」2020年11月号)
「光輝と駒沢羽美は幼なじみ同士。
光輝は羽美に想いを寄せていたが、彼女は泉という意中の相手がいた。
光輝は彼女と泉が接近するよう取り計らうものの、内心の葛藤は高まるばかり。
ある日、彼は羽美から泉に告白すると打ち明けられる。
彼は泉に彼女との待ち合わせの時間を伝えるが、嫉妬のため、わざと日にちを一日ずらして伝える。
当然、約束の時間に泉は現れず、羽美は悲嘆に暮れる。
そんな彼女を見て、光輝は…」
・「チョコレートドリンク 宵闇の旅路」(「ちゃおデラックス」2021年1月号)
「かやのは駅のホームで幼なじみの雄飛に声をかけるが、毎日、無視されてばかり。
ある日、彼女に哀川ショコラが話しかけてくる。
かやのが事情を話すと、ショコラは「話したい人と話せるアイスチョコレートドリンク」をかやのに差し出す。
これを飲んだ後、雄飛の姿が目に入り、彼の後を追ってかやのは電車に乗り込む。
チョコレートドリンクのおかげで、彼女は雄飛に気づいてもらえるが、意外な事実が判明し…。
そして、この電車の向かう先は…」
・「フェザーワルツチョコ 音色の翼」(「ちゃおデラックス」2020年9月号ホラー増刊)
「哀川ショコラがショコラ・ノワールを開店して間もない頃、彼女は香月美音という少女と出会う。
彼女は左手を事故でケガしており、リハビリがてら、自作の曲をバイオリンで弾く練習をしていた。
ショコラはそのバイオリンの音色に心打たれ、人のために何かをすることを気づかされる。
それから十年後、ショコラはラジオで美音の音楽を耳にする。
だが、それを演奏しているのは横鳥ちさというバイオリニストで、美音は金のためにシャドウライターになっていた。
ある日、美音がショコラ・ノワールを訪ねてくるのだが…」
・「ホットチョコレートスティック 冬の夜長」(「ちゃおデラックス」2021年1月号ホラー増刊)
「哀川ショコラのもとに魔界から手紙が届く。
彼女に興味を持つ悪魔たちが大勢、ショコラ・ノワールを訪問するという内容で、ショコラは断るのも癪に思い、申し出を受ける。
とは言え、その前日、彼女は一日中、落ち着かず、夜もなかなか寝付けない。
起き出したショコラが台所に行くと…」
・「ホットチョコレートスティック 冬の夜長 side:カカオ」(描きおろし)
「ショコラがいくら強がっても、緊張しまくっているのがカカオには一目瞭然。
そこでカカオは一計を案じ…」
・「ショコラの魔法実写映画!!撮影ルポ」(描きおろし)
感激しまくりのみづほ梨乃先生が印象的です。
実写版「ショコラの魔法」については未見で、噂を聞くだけですが、まあ、あまり野暮なことは言いますまい。
この巻もハート・ウォーミングな作品が多めです。
「チョコレートドリンク 宵闇の旅路」はこの単行本で最も怪奇色が強い作品ですが、それでも、ラストは感動的に決めているのが流石です。
2026年6月5日 ページ作成・執筆