小室栄子・他「本当にあった怖い話」(2010年5月3日初版第1刷・2013年3月20日第11刷発行)

 収録作品

・小室栄子「幽霊召喚ごっこ」(「ちゃおデラックス2009年夏の超大増刊号」)
「ある雨の日、陸上大会に向かうバスの中で早沙は皆に何か面白いことをするよう急にふられる。
 早沙は自分には霊感があると嘘をつき、幽霊を呼び出すと話す。
 やり方は簡単で、窓ガラスに質問の答えを書くと、正しい方に水が流れるというものであった。
 まず、幽霊がここにいるかどうか尋ねると、「はい」の方に水が流れる。
 皆、盛り上がるが、由貴という女子生徒がやめてと叫んで泣き出し、中止になる。
 翌日、この噂を聞いたクラスメートたちに頼まれ、早沙は再度、幽霊の呼び出しに挑戦。
 ここでも幽霊は現れているようで、彼女の質問に次々と答えていく。  早沙はこの遊びで自分が注目されていることに酔い…」

・牧原若菜「おし入れの問題」(「ちゃおデラックス2009年夏の超大増刊号」)
「夏休み、ユミは祖母の田舎に泊まりに行く。
 ある夜、彼女が目覚めると、祖母が魚を滅多切りにしていた。
 祖母はその切り身を突き当りのおし入れの中へと運んでいく。
 翌日、祖母にその話をすると、おし入れには決して近づかないよう祖母に言われる。
 しかし、好奇心には勝てず…」

・姫川きらら「ふり返ってはいけない…」(「ちゃおデラックス2009年夏の超大増刊号」)
「さやかの弟は彼女のシャワー中、しょっちゅういたずらをする。
 ある時、ガラス戸がどんどん叩かれるので、また弟のいたずらかと思うが…」

・栖川マキ「呪われた櫛」(描きおろし)
「鈴木七海は中学一年生の女の子。
 彼女のクラスメートの愛華は読者モデルをしており、七海は彼女に嫉妬していた。
 ある日の下校途中、七海は空き地で豪華な赤い櫛を拾う。
 これをきっかけに、彼女は髪をおろし、ストレートにすると、友人たちに好評。
 だが、帰り道、彼女は空き地で何かを捜しているような女性を目にする。
 彼女は黙ってその場から立ち去り、櫛を自分のものにするのだが…」

・かがり淳子「お礼の一割」(描きおろし)
「携帯電話を買ってもらった少女。
 彼女はそのカメラでいろいろなものを撮ることに夢中になる。
 すると、彼女の周囲に奇妙な少女が幾度も現れ、自分を撮ってくれるようしつこく頼む。
 根負けし、少女を撮るが、少女が礼も言わずに姿を消したことに腹を立て、その画像を消すのだが…」

・環方このみ「永久おにごっこ」(描きおろし)
「ある山でキャンプしている少年少女たち。
 彼らは暇を持て余し、森の中でおにごっこをする。
 一人の少女が鬼から逃げていると、見知らぬ少女がある少女を崖から突き落としているのを目にする。
 彼女は転落した少女に声をかけ、助けを呼びに行くが、どう行っても洞窟のような場所に戻ってしまう。
 怯えて、人を呼ぶと、「みーつけた」と声がして…」

・坂元勲「逃げられない」(描きおろし)
1.スキマ
 一週間前からサキのもとに毎日、差出人不明の手紙が届くようになる。
 最初は「好きです」だけであったが、回を追うごとに内容は彼女の私生活に関することとなる。
 サキは自分が監視されていると知り、どこにいても不安で仕方がない。
 ある日、登校途中、彼女は路地の隙間から彼女を見つめる男に気付く。
 男はすぐに身を隠し、彼女が追うと、男は交通事故にあって亡くなる。
 この男は近所に住む引きこもりの大学生で、彼こそがストーカーであった。
 サキはこれで安心して生活できると思うのだが…。
2.顔
 中学への通学路の途中に石垣がある。
 石垣の中に一つだけつるつるで丸い石があり、どんな時でも人肌のように温かく、魂が入っているとの噂もあった。
 また、これに触ると幸せになれるとも言われており、サユリも登校時には触っていた。
 ある日、彼女が石を触ると、石が脈打つのを感じる。
 それを聞き、高橋という男子生徒は石を殴りつけ、横に大きなヒビが入る。
 その日の下校途中、高橋は何者かにめった刺しにされ、両目はくりぬかれて殺害される。
 そして、石垣の石には目のようなものが刻まれていた。
 次に、サユリの友人のカナも襲われ…。

・久世みずき「美人の湯」(「ちゃおデラックスホラー」2009年7月号増刊)
「神崎郷美と江田亮は美容が気になるお年頃。
 彼女たちはクラス一きれいな園田に注目していたが、ある時、彼女から「キレイの秘密」を教えると言われる。
 土曜日、二人は園田に連れられて、山の中に向かうが、そこには「k乃湯」という温泉旅館があった。
 女将さんもとても美しく、二人は大いに期待するも、郷美は生理になってしまう。
 仕方なく亮だけ入るが、入浴後の彼女は別人のようにきれいになっていた。
 また、性格も変わっているようで、郷美は温泉に不審を抱く。
 だが、亮や園田は彼女に温泉に入るようムリヤリ勧めてきて…。
 美しくなる温泉の秘密とは…?」

 インパクトに欠ける作品が多く、単行本でのベストは久世みずき先生のトラウマ名作、「美人の湯」でしょう。
 環方このみ先生の「永久おにごっこ」も悪くありませんが、若干、わかりにくいように思います。

2025年7月17〜19日 ページ作成・執筆

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