木の花さくや「ライツ ー永遠の光芒ー」(2005年1月10日発行)

・「コネクト01 震える海」
「沖縄への修学旅行。
 天海ヒカルは沖縄で不思議な少女ナギと会う。
 ナギは、不思議な現象を研究しているロン先生の姪だった。
 ロン先生に連れられ、ヒカル達一行は、与那国島の海底神殿の調査に同行する。
 神殿に秘められた秘密とは…?」
(レポート01 海底遺跡〜琉球大学教授・木村政昭氏による解説あり)

・「コネクト02 UFO様」
「相次ぐ中高生の失踪事件。
 ヒカルやナギをメンバーとする「不思議探求同好会」は失踪事件を調査すると、「UFO様」という噂に行き当たる。
「UFO様」とは「UFOの写真を130枚撮ると、ヘブンに連れて行ってもらえるというものだった。
 最近、行方不明になった女子中学生の部屋を捜索すると、大量のUFOを撮った画像を発見する。
 その画像を足取りにして、「UFO様」の謎を突き止めようとするが…」
(レポート02 UFOと宇宙人〜矢追純一氏による解説あり)(注1)

・「コネクト03 99匹目の猿」
「天海ヒカルはいじめられっ子の松本が交通事故に遭う場面に居合わせる。
 松本の手をとり、祈ると、ヒカルのPSY能力のおかげか、松本は生き返る。
 が、退院した松本はヒカリと同じ超能力者となっていた。
 また、PSY能力者が増えすぎるのを防ぎ、少数のPSY能力者で世界を正しい道に歩ませることを目的とする「パラダイム」の一員となっていた。
「パラダイム」の一員になることを拒むヒカルと松本は対決することとなる…」(注2)
(レポート03 超能力〜清田益章(ますあき)氏による、スプーン曲げの解説あり)

・「コネクト04 20121223」
「マヤ暦による、2012年12月23日、地球は崩壊する、という予言。
 しかし、予言というものは、多くの人がそれを拒否すれば、巨大な「集合意識体」となって、回避出来るものなのだと言う。
 その為、その予言を多くの人に知らせようとする伝道師のユラギとコダマが、ヒカル達の目の前に姿を現すが…」
(レポート04 予言〜秋山眞人氏による解説あり)

 う〜ん、人によって評価が極端に分かれそうな内容でありますが、個人的にはかなり面白かったです。
 あまりにも奇妙キテレツなことばかりを題材にしていると仰る向きもあろうとは思いますが、つのだじろう先生の名作「恐怖新聞」だって、こんなノリだったではありませんか?
 こういう題材を扱いながら、四角ばらず、うまく料理しておりますので、エンターテイメントとして充分楽しめると思います。
 とは言うものの、作中で、学○の「ム○」をばっちり出しているぐらいですから、キワモノ扱いされる要素も多々あります。
(と言うか、集英社のマンガに違う出版社のマンガを出していいものなのでしょうか? OKなのであれば、なかなか太っ腹であります。)
 また、自分達の「信じていること」をこちらにゴリ押ししてくるような態度も若干鼻につくことは否めません。
 そこらあたりに抵抗感を感じる人には向かないと思いますが、一種のSFとして読めば、まあまあではないでしょうか?
「コネクト02 UFO様」なんか、ぶっ飛んでて、感心しました。あと、つのだじろう先生のマンガでお馴染みのエスパー清田益章氏も元気そうで何よりです。

・注1
 ページの左側上部に
「(宇宙人に)アブダクト(誘拐)されたことがあるかどうかは
・耳のわきやひざの裏に覚えのない傷がある
・ときどき記憶がなくなる
 でわかるそうだ。キミはどう?」
 とあります。
「キミはどう?」って、んなこと、聞かれても…。

・注2
 故・ライアル・ワトソンの「百匹目の猿」理論(猿が芋を洗って食べるようになったら、対岸の猿も洗って食べるようになった云のアレ)は、実は捏造だったと言われていませんでしたっけ?

平成27年1月22日 ページ作成・執筆

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