かどい文雄「黒猫」(エドガー・アラン・ポー・原作/1978年6月1日初版発行)

・「黒猫」
・「赤い死の仮面」(aka「赤死病の仮面」)
・「生きている死体」(aka「ヴァルドマール氏の死の真相」)
・「早すぎた埋葬」

 エロ漫画家として高名な(?)かどい(門井)文雄先生がエドガー・アラン・ポーの短編を四つ、漫画化したものです。
(どれも有名な作品ですので、粗筋は割愛いたします。)
 個人的に面白いと思ったのは、「生きている死体」と「早すぎた埋葬」。
 「生きている死体」は、ポー作品にしてはあまり知られていない「ヴァルドマール氏の死の真相」が原作で、「死に瀕した人間に催眠術をかけたらどうなるか?」という一種のゾンビものです。
 今でも十分通用する内容ですので、興味を持たれた方は是非とも原作に当たられてください。
 「早すぎた埋葬」は原作をアレンジして、結末が違います。
 漫画のバッド・エンドの方が原作よりもしっくり来るような気がするのは、私の性格がひねくれているせいでしょうか?

 あと、後の袖に、門井文雄先生のフレッシュな顔写真があります。
 門井文雄先生は2017年に鬼籍に入られたようですので、感慨深いものがあります。

2022年10月1日 ページ作成・執筆

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