好美のぼる「変身妖怪」(1972年7月27日初版発行)


「大工の息子、健一と、花屋の娘、ユリ子は中学生。
 両家は犬猿の仲でありながら、二人は将来を誓い合った恋人同士。
 そんな二人は、神社の前で、恐ろしい妖怪に出会う。
 妖怪は、二人が結ばれたければ「墓場のトウバを十三本、位牌を七本、完全にそろった人骨を一体、二人して」集めるよう、指示する。
 その夜、健一とユリ子は墓場を訪れるが、それは妖怪達の罠であった。
 妖怪達の目的は、人類を互いに争わせることであり、手始めに、仲の良い恋人同士を抹殺を計画。。
 そして、今回は、「健一」と「ユリ子」の名前の恋人達を墓場におびきよせて、皆殺しにしようとしていたのである。
 そこへ、人間がいなくなったら、成仏できなくなると、亡者の群れが妖怪達に襲いかかり、かろうじて、二人は命が助かる。
 二人は妖怪を退治することを決意。
 早速、高名な心霊博士のもとを訪ねると、彼から「妖怪が近づくとひとりでに鳴る鈴」と「トウバと位牌を焼いてつくった粉」をもらう。
 しかし、この心霊博士は「妖怪集団の参謀 狂々怪」の化けたものであった。
 その日から「秀男」と「美子」の名前を持つカップルが八つ裂きにされ、惨殺される事件が毎夜、発生。
 それは狂々怪にもらった粉で妖怪に変身した健一とユリ子の仕業であった。
 これを案じた幽霊達により真実を知った二人は、罪を償い、もとに人間に戻るために「地獄の道」を通ることとなる…」

2016年9月8日 ページ作成・執筆

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